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遺産分割

指定相続分とは?法定相続分との違いは?

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相続財産(遺産)を相続する割合のことを、「相続分」といいます。そして、相続分には、指定相続分と法定相続分とがあります。

相続財産の分け方は、遺言によって希望通りに決めることができますが、遺留分等に注意しなければなりません。指定相続分について民法の条文は次の通りです。

民法908条

被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。

今回は、指定相続分についての基礎知識、法定相続分との違い、指定相続分があるときの相続手続きなどについて、相続に詳しい弁護士が解説します。

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2019/1/8

死亡直前・直後の預金引出しへの、相続人の対応は?返してもらえる?

口座の名義人がお亡くなりになると、銀行などの金融機関では、預貯金口座を凍結し、入出金ができないようにするのが原則です。しかし、金融機関は、人の生死を常にチェックしているわけではないので、死亡直前・直後に預金の引き出しが行われることがあります。 預貯金は、相続の際に、1円単位で分割できる、分割しやすい相続財産(遺産)である反面、預貯金の凍結解除や解約、名義変更、払い戻しに手間がかかったり、死亡直前・直後の引出が「不当利得」として「争続」の火種となるなどの問題があります。 特に、ご家族の死亡する前後では、入院 ...

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2018/11/6

寄与分とは?認められる場合と計算方法を、弁護士が解説!

民法に定められた法定相続人・法定相続分の考え方は、一般的に公平な遺産分割の割合であるとされていますが、実際には、法定相続分以上の貢献を主張したい相続人がいることがあります。 法定相続分を越えて、相続財産の維持、増加に貢献したことを主張する相続人の相続分を増やし、公平な相続を実現する考え方が、寄与分の考え方です。 よくある相続相談 長男は家業を手伝ったが、次男は生活費を入れなかったので、長男に多く相続してほしい。 長女が特に、被相続人の老後の看護を行ったので、長女に多く相続してほしい。 相続財産の大部分は、 ...

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2019/1/23

特別縁故者とは?相続人以外でも財産をもらえるケースとは?

特別縁故者(とくべつえんこしゃ)という言葉をご存じでしょうか。ご家族がお亡くなりになったときに相続できる人は民法で定まっていますが、相続人でなくても相続できる場合もあります。 相続人がいない場合に、相続人でなくても相続することができるのが「特別縁故者」の制度です。 今回は、特別縁故者とはどのような人がなることができるのか、また、特別縁故者が、相続人ではないのに相続できる場合とはどのような場合であるか、その具体的手続きなどについて、相続に強い弁護士が解説します。 「遺産分割」の人気解説はこちら! 目次1 特 ...

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2018/11/12

遺産分割調停とは?申立てから調停成立までのわかりやすい手続の流れ

遺産分割調停とは、相続財産(遺産)の分割方法について、家庭裁判所において、調停委員の関与のうえで話し合いを行うことです。遺産分割協議が、いざ進めると相続人本人間だけでは思ったようにまとまらないとき利用すべき制度です。 ご家族がお亡くなりになる前は「親戚関係はうまくいっているから、相続トラブルは起こらないはず。」という家族間も、遺産分割調停が長引くケースも少なくはありません。遺産分割調停が長引くと、相続人は精神的に疲弊します。 よくある相続相談 遺産分割調停を、家庭裁判所に申し立てる方法、必要書類を知りたい ...

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2019/1/21

遺留分減殺請求の期限はいつまで?時効・除斥期間は?

相続開始からある程度たった後ではじめて、「自分の相続した財産が少ないのではないか」、「不公平な相続で権利を侵害されたのではないか」と気づいたとき、どのように対応したらよいでしょうか。 民法で最低限相続できることが保障されている「遺留分減殺請求権」の行使には、「時効」、「除斥期間」という2つの期限があり、いつまででも権利行使できるわけではありません。一方で、「時効」については中断する方法があり、きちんと対応しておけば、期間が経過した後でも遺留分を取り戻せます。 そこで今回は、遺留分減殺請求権の「時効」、「除 ...

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2019/2/15

悪質な相続財産・遺産の独り占めを防ぐ5つの方法

「遺産を、仲の悪い兄弟に独り占めされた」という法律相談をよくお聞きします。相続において、公平を損なわないよう「遺留分」という最低限確保できる相続分についての考え方がありますが、しかし、それでも「遺産の独り占め(総取り)」問題はなくなりません。 相続財産(遺産)は、法律と裁判例にしたがって公平に分配されるべきであり、不公平な場合には「遺留分減殺請求権」による救済がありますが、それでも起きてしまう遺産の独り占めは、どのような方法によって行われるのでしょうか。 今回は、「遺産の独り占め(総取り)」について、よく ...

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2019/1/13

兄弟姉妹に遺留分はない?兄弟姉妹が相続財産を増やす方法5つ

兄弟姉妹には、遺留分が認められていません。「遺留分」とは、民法に定められた、最低限相続でき、侵害されない財産のことですが、兄弟姉妹は、遺留分を認めてまで相続財産(遺産)を保護するほどの必要性がないと考えられているからです。 遺留分が認めらないと、遺言による贈与(遺贈)や生前贈与によって相続財産(遺産)が一切もらえないという結果になったとき、遺留分減殺請求権という法律上の権利行使によって財産を取り返すことができなくなります。 今回は、兄弟姉妹には遺留分が認められないことと、兄弟姉妹がお亡くなりになったときに ...

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2019/1/19

相続分以上の財産を得ると、別の相続でも特別受益になる?【相続Q&A】

今回の相続相談は、ある相続で、生前贈与、遺贈などの方法によって相続分以上の財産を取得した場合であっても、その後に起こった別の相続では「特別受益」とされないのか?という相談です。 特別受益とは、被相続人の生前に特別な利益を受けた場合に、その分相続財産(遺産)を取得できる割合が少なくなる制度です。 別の相続、例えば、過去に起こった祖父母の相続や父の相続などで多くの財産を得ていたことは、「特別受益」になるのか?ならないのか?というのが今回の解説です。実際のご相談にお答えする形で、相続に強い弁護士が、Q&A形式で ...

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2019/2/9

相続分の譲渡は特別受益?遺留分侵害になる?【最高裁平成30年10月19日】

平成30年10月19日の最高裁判所判決で、遺留分の侵害が争われた事件において、「相続分の譲渡が『遺留分侵害』にあたるかどうか」という点について新しいルールが示されました。 この最高裁判決によれば、相続分の譲渡をした場合に、それが「贈与」にあたり、遺留分を侵害する可能性があるという判断が下されました。この判決の内容は、相続の生前対策や、遺留分をめぐる争いに大きな影響を与えます。 そこで、今回の解説では、最高裁平成30年10月19日判決で示された新しいルールと、最高裁の示した新しいルールと相続法改正を踏まえて ...

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2018/11/11

遺産分割協議書の書式・ひな形サンプルのダウンロードと作成方法

ご家族がお亡くなりになると、相続財産(遺産)を得るためには、遺産分割協議を行い、遺産分割協議書を作成しなければならない場合があります。 遺言がない場合や、遺言があるけれども、相続財産(遺産)の全てについての相続が記載されていないケースでは、相続人全員が協議に参加し、遺産分割協議書に実印を押印しなければ、相続財産の名義変更、処分ができません。 今回は、遺産分割協議書の作成方法を、書式・ひな形のサンプルをもとに、相続に強い弁護士が解説します。 ポイント 遺産分割協議書の書式例・ひな形のサンプルは、こちらからダ ...

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2018/11/22

特別寄与料とは?法改正で、相続人でなくても遺産が受け取れる!

民法において「相続人」と定められている人が、家族の面倒をまったく見ず、むしろ、「相続人」以外の人が、介護などすべての世話をしているというケースは少なくありません。 相続人ではないけれども、介護など一切の世話を行っていたり、お亡くなりになった方のために費用を支出していた場合、相続財産(遺産9からいくぶんかは頂きたいと考えるのも、無理からぬことです。 よくある相続相談 自分以外の兄弟は離れて暮らしているため、親と同居して、ずっと家業を手伝ってきました。兄弟よりも多めに遺産をもらうことができないでしょうか? ず ...

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2018/11/8

相続人の確定とは?遺産分割協議の前に必要な相続人の確定方法!

ご家族がお亡くなりになったとき、遺産分割協議を始める前に、「相続人の確定」をしておくことが重要です。 「誰が相続人になるのか。」は、民法で法定相続人に関するルールが定められていますが、実際の相続のときに具体的に誰が相続人となるかは、「相続人の確定」で決める必要があります。 「相続人の確定」を、遺産分割協議の前提事項として調査しておかなければ、「知らなかった」、「発見できなかった」思わぬ相続人を見落とすおそれがあります。 そこで今回は、相続人の確定方法、相続人を確定する時期、相続人の確定にかかる費用などにつ ...

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2018/11/9

特別受益とは?認められる場合・認められない場合と計算方法

お亡くなりになったご家族から、生前に、学費や住宅の新築、建替えなど、多くの援助をしてもらった相続人と、援助を全くしてもらえなかった相続人との間で、不公平感が生じることがあります。 相続人間の、生前にお亡くなりになったご家族(被相続人)から受けた利益による不公平をなくすための制度が、特別受益です。 よくある相続相談 長男は結婚してマイホームの頭金をもらったが、次男は、独身で実家に住んでいる。 長男の私立大学の学費を全て親が出したが、次男は公立大学に通った。 娘は、結婚の際に多くの援助を受けたが、息子は全く援 ...

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2019/1/11

疎遠だった元父の子に「相続放棄してほしい」と言われたら【相続Q&A】

今回の相続相談は、両親の離婚をきっかけとして母方についていき、その後疎遠となっていた実の父親が死亡したときの相続についてのご相談です。相続問題に詳しい弁護士がQ&A形式で回答します。 両親が離婚したとき、別れた実の親とは、もう長年連絡をとっていないという人は多くいます。このような場合でも、母方にも父方にもそれぞれの生活があります。別れた実の父が、新しい妻と家庭を持ち、新たに子をもうけたとき、その子から「相続放棄をしてほしい」という連絡が来ることがあります。 夫婦の離婚率は3割~4割ともいわれており、一度結 ...

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2018/12/3

相続放棄や限定承認の有無を調べる方法は?【弁護士解説】

お亡くなりになった方(被相続人)が、多くの借金をしていて財産が少なかった場合などに、相続放棄、限定承認といった相続の方法が選択されることがあります。 相続放棄や限定承認がなされているかどうかは、相続人本人以外にとっても重要な問題です。 たとえば・・・ 亡くなった方の債権者(お金を貸した人など)から見れば、相続人が相続放棄や限定承認をしている場合には、その相続人に対して借金の返済を求めることができない可能性があります。 相続放棄していれば、相続人に対して借金を1円も請求することができず、連帯保証人への請求を ...

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2019/4/6

子どもも両親もいない夫婦の相続は、誰が相続人になる?【相続Q&A】

今回の相続相談は、子どもも両親もいない夫婦の相続において、誰が相続人になるのか、相続財産(遺産)をどのような割合で分割したらよいのか?という相談です。 核家族化、晩婚化、少子高齢化の進行により、必ずしも、「結婚をして子どもをつくる」という一様な人生ばかりではなく、多種多様な家庭のありかたが肯定されるようになりました。 その結果、結婚をしていても、子どもはおらず、両親も既にお亡くなりになっている、というご家庭からの法律相談について、実際のご相談にお答えする形で、相続に強い弁護士が、Q&A形式で回答します。 ...

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2018/12/14

遺産相続に強い弁護士の選び方の9つのポイント!

いざ遺産相続が起こり、弁護士に相談、依頼することが決まったとしても、一般の方の中には、「知り合いに弁護士がいない。」という方も多いのではないでしょうか。広告などで法律事務所は知っていても、手元の遺産相続問題を任せられるかどうか、不安も募るでしょう。 特に、遺産相続トラブルの場合、失敗すると損する金額がとても多額となることもあり、「絶対失敗したくない」という思いで迷い続けている方もいます。 今までに一度も弁護士と話したことのない方が、遺産相続問題を弁護士に依頼するときに、弁護士のどのような点に注意して選べば ...

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2018/12/17

遺産相続を弁護士に相談・依頼する方法と、解決までの流れは?

遺産相続問題を、弁護士に相談・依頼し、解決するまでの流れを、わかりやすく順番に解説します。弁護士に初回相談した後は、弁護士の指示にしたがって進めていけばよいですが、基本的な流れについては理解して、不安を取り除いておきましょう。 ちなみに、遺産相続について弁護士にお願いするとき、法律相談をしても依頼しなければならないわけではなく、依頼もまた中途で解約できます。「解決まですべて任せる」というのでなくても、現在のお困りごと、お悩み事について弁護士に任せることができます。 他方で、弁護士に法律相談し、遺産相続に関 ...

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2019/1/29

遺留分減殺請求をされても不動産を失わない方法「価額弁償」とは?

民法上、相続人が最低限相続できる財産である遺留分を侵害して多くの財産を得た人は、他の相続人から「遺留分減殺請求権」を行使されるおそれがあります。 遺留分減殺請求をされたとき、不動産(土地・建物)を生前贈与や遺贈などによって得て、多くの相続財産(遺産)を得ていたとき、遺留分減殺請求の結果、その不動産が共有となってしまったり、その不動産を渡さなければならなかったりすることがあります。 「価額弁償」という方法を利用することによって、不動産を多くもらうことによって他の相続人の遺留分を侵害した人であっても、不動産を ...

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2018/12/12

遺産相続に強い弁護士に、相談・依頼する6つのメリット

遺産相続トラブルを抱えている方から、「弁護士には敷居が高くて相談できない。」とか、「弁護士に相談するととても高額の費用がかかるのではないか。」といったお声を聞きます。 確かに、遺産相続トラブルを自分たちだけで解決をできることもありますが、家族内では解決できないほど紛争が激化してしまったとき、遺産相続を解決した実績の豊富な、相続に強い弁護士に相談したり、依頼したりすることはとても有益です。 そこで今回は、遺産相続トラブルを抱えて、弁護士に相談しようかお悩みの相続人の方に向けて、その相続問題を弁護士にご相談い ...

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指定相続分とは?

指定相続分とは、亡くなった方(被相続人)が、遺言によって遺産の分け方を指定した場合の、その指定された相続分のことをいいます。

被相続人の生前の意思が反映された遺産分割を実現するため、指定相続分は、民法に定められた相続分である法定相続分よりも優先して適用されます。

被相続人は、自由に相続分を指定することができますが、指定相続分が、遺留分(法定相続分の一部として法定相続人が必ず相続することが認められた部分)を侵害する場合、遺留分減殺請求権による救済があります。

参 考
遺留分を誰がもらえるか、計算方法は、こちらをご覧ください。

相続の専門用語である「遺留分」の考え方について、弁護士が、わかりやすく解説します。 「遺留分」とは、ご家族がなくなったときに発生する、「相続人が、これだけはもらえる。」という財産の割合のことです。 相 ...

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相続分の指定とは?

指定相続分とは、遺言によって指定された相続分のことだと説明しました。そこで、相続分を指定する方法について解説します。

相続分の指定は、遺言によって、共同相続人の全部または一部の人を特定し、その人に相続させる割合を定めることによって行います。例えば、相続分の指定を記載した遺言書は、次のような内容となります。

たとえば・・・

相続人が、妻A子、長男B男、次男C男の3名であったとします。指定相続分を記載した遺言書には、例えば次の内容があります。

  • 妻A子に対して相続財産の60%、長男B男に対して相続財産の30%、次男C男に対して相続財産の10%を与える。
  • 相続人である妻、長男、次男の相続分を、それぞれ3分の1ずつとする。

相続分の指定を遺言によって行うときに注意すべきことは、次の2点です。

ポイント

  • 多義的な内容の遺言を避ける
  • 遺留分を侵害しない

多義的な内容の遺言を避ける

指定相続分を判断するときに、遺言の内容が不明確であったり、曖昧であったりしていろいろな意味に読めてしまうとき(多義的な遺言のとき)、指定相続分を決めることができないおそれがあります。

例えば、一部の相続財産(遺産)や相続人についての言及が抜けている場合、その部分についてどのように指定する趣旨であるのか、指定相続分が遺言の文面だけから明らかにならず、解釈が必要となります。

たとえば・・・

先ほどの例で、相続財産の60%を妻に与える、という指定相続分しか記載がなかったとき、残り40%の相続財産を誰に与えるという指定の趣旨なのか、また、長男、次男はどれだけの相続分を得られるのかが不明確となってしまいます。

参 考
自分で遺言書を作成する方法と注意点は、こちらをご覧ください。

遺言書を作成しておくことで、未然に防げる相続トラブルは多くあります。遺言を作成するのに、早すぎるということはありません。 遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種がありますが、今回は、 ...

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遺留分を侵害しない

遺留分を侵害するような指定相続分を指定した場合に、これによって利益を侵害される相続人は、遺留分減殺請求権を行使することによって、遺留分に足らない金額・相続財産を得ることができます。

遺留分は絶対のものではなく、侵害された人が請求しなければ、遺留分を侵害する遺言による指定相続分も有効となります。

しかし、事前に納得のいく話し合いがあったり、生前にきちんと指定相続分を伝えていたりした場合でなければ、遺留分を侵害する相続分の指定は、相続トラブルの根本的原因となります。

参 考
弁護士が解説する遺留分減殺請求権の行使方法は、こちらをご覧ください。

相続が開始されたときに、相続財産をどのように引き継ぐ権利があるかは、民法に定められた法定相続人・法定相続分が目安となります。 しかし、お亡くなりになった方(被相続人)が、これと異なる分割割合を、遺言に ...

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相続分の指定を第三者に委託できる

相続分の指定は、第三者に委託することができます。相続分の指定を第三者に委託するときもまた、遺言によってその意思を明らかにして行います。

例えば、指定相続分を第三者の判断に任せる遺言の書き方は、次のようなケースです。

たとえば・・・

「相続財産の分割割合は、相続人A妻に一任する。」

指定相続分に基づく相続手続き

遺言によって、相続分の指定があったときには、法定相続分のみに基づいて遺産分割を行う場合と比較して、さまざまな手続き上の注意があります。

そこで、指定相続分に基づく、相続開始後の相続手続きについて、弁護士が解説します。

遺言書の検認

自筆証書遺言、秘密証書遺言などの方法によって、相続分が指定されたときは、遺言書を発見した人、保管している人は、遺言者の死亡後遅滞なく、家庭裁判所に遺言書を提出し、検認手続を行う必要があります。

遺言の存在と内容を明らかにするとともに、利害関係のある相続人による遺言書の隠匿、偽造、変造などを避けるのが、検認手続の目的です。

検認手続では、出席した相続人などの面前で、遺言書を開封し、確認します。

遺産分割協議

相続分が指定されたとき、指定相続分が法定相続分に優先することを解説しましたが、相続分の指定だけで具体的に相続財産の分け方がすべて決まるわけではありません。

相続財産を分ける割合が決まったとしても、具体的にどの財産が誰のものとなるか決まったわけではないからです。このような遺産分割の詳細を最終的に決定するためには、遺産分割協議が必要です。

特に、指定相続分が存在する場合には、その分だけ、法定相続分よりも相続できる財産が減ってしまう人がいることとなりますので、遺産分割協議は紛糾しやすいといえます。

参 考
遺産分割協議の流れと、円滑な進め方は、こちらをご覧ください。

遺産分割協議とは、ご家族がお亡くなりになってしまったときに、相続人が、遺産の分割方法について話し合いを行うことをいいます。 遺産分割協議が行われるのは、相続財産(遺産)の分け方に争いがあるケースです。 ...

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指定相続分に基づく登記手続

相続分の指定があったとき、遺産分割協議を行う前に、指定相続分にしたがって共同相続登記(相続人の共有であることを登記すること)をすることができます。

この場合には、指定相続分に基づいた共有の登記を行った後、遺産分割協議を行い、「遺産分割」を原因として、不動産を取得した相続人への所有権移転登記を行います。

また、遺産分割が終了するまで、指定相続分に基づく登記を行わず、協議が終了後に、その不動産を取得した相続人に対して直接、相続登記を行うこともできます。

指定相続分に基づく相続債務

相続財産の中に、マイナスの財産(負の財産、相続債務)がある場合、金銭債務は当然に分割され、遺産分割の対象とはなりません。

相続財産についても適用されるような相続分の指定があった場合には、相続人間では、その債務は指定相続分にしたがって負担をすることとなります。

この場合、相続人以外の者(債権者)から、相続債務が法定相続分に応じて請求された場合には、支払った相続人が、指定相続分にもとづく相続人間の求償請求をすることが考えられます。

法定相続分とは?

法定相続分とは、民法に定められた、相続人に認められた相続割合のことをいいます。

被相続人が、遺産の分け方について遺言による指定をしなかった場合には、法定相続分を基準として相続の割合を遺産分割協議にて決めることとなります。

ただし、遺言による指定相続分がない場合であっても、特に生前贈与や遺贈などで利益を得たことを考慮する「特別受益」、生前に相続財産の維持・増加に貢献したことを考慮する「寄与分」などによる調整が検討されるケースもあります。

参 考
法定相続分の割合と損しない方法は、こちらをご覧ください。

法定相続分とは、その名のとおり、「法律」で定められた「相続分」のことをいいます。民法で、「誰が、どの程度の割合の相続財産を得ることができるか」ということです。 法定相続分は、お亡くなりになったご家族( ...

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参 考
法定相続人の範囲・順位と割合は、こちらをご覧ください。

身近なご家族がお亡くなりになってしまったとき、「誰が財産を相続することができるのだろう。」と不安に思うことでしょう。 遺言・遺書などがのこされていたなど、お亡くなりになったご家族の意思が明らかでない場 ...

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遺産分割サポートは、「相続財産を守る会」にお任せください!

いかがでしたでしょうか。

今回は、「指定相続分」という聞きなれない言葉について、指定相続分とはどのようなものか、法定相続分との違いや、相続分の指定があった場合の遺産分割の方法、相続手続きについて、相続に強い弁護士が解説しました。

指定相続分があるときとは、遺言が存在するときですから、遺言によって法定相続分とは異なる分け方をすることで、得する相続人、損する相続人が出てきます。

遺産分割協議が激しいトラブルになるとき、遺産分割協議の代理、サポートや相続手続きの代行について、相続に強い弁護士などの専門家にお任せください。

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弁護士法人浅野総合法律事務所

弁護士法人浅野総合法律事務所

弁護士法人浅野総合法律事務所は、銀座(東京都中央区)にて、相続問題、特に、遺言・節税などの生前対策、相続トラブルの交渉などを強みとして取り扱う法律事務所です。 同オフィス内に、税理士法人浅野総合会計事務所を併設し、相続のご相談について、ワンストップのサービスを提供しております。

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