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遺産分割

法定相続分と割合を知り、相続で損しない方法を弁護士が解説!

更新日:

法定相続分とは、その名のとおり、「法律」で定められた「相続分」のことをいいます。民法で、「誰が、どの程度の割合の相続財産を得ることができるか」ということです。

法定相続分は、お亡くなりになったご家族(被相続人)との続柄、関係性と、相続人の人数によって決まっています。

法定相続分は、遺言生前贈与寄与分などがなければその通りになりますが、侵害された場合には、「遺留分侵害額請求権(遺留分減殺請求権)」によって救済されます。

そこで今回は、相続で損しないために、法定相続分の意味と、割合についての詳しい知識を、相続に強い弁護士がわかりやすく解説していきます。

「遺産分割」の人気解説はこちら!

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2018/11/16

相続放棄と、単純承認・限定承認の違いは?相続放棄のデメリットは?

相続のしかたには、単純承認、限定承認、相続放棄の3種類があります。 相続放棄は、ほかの2つの方法(単純承認、限定承認)が、相続財産を引き継ぐことを前提としているのに対して、相続財産を引き継がないための手続の方法をいいます。 相続放棄を中心に、その他の2つの方法との違い、相続放棄のデメリットなどについて、相続に強い弁護士が解説します。 「遺産分割」の人気解説はこちら! 目次1 3つの相続の方法とは?1.1 単純承認とは?1.2 限定承認とは?1.3 相続放棄とは?2 相続放棄を利用すべきケースは?3 相続放 ...

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2018/11/4

相続人になれない?「相続欠格」・「相続廃除」とは?違いは?

民法に、相続人になることができると定められている人のことを「法定相続人」といいます。法定相続人は、本来、必ず相続人になることができますし、相続権を侵害されても「遺留分」という考え方で守られています。 しかし、法定相続人であっても、相続人になることができない場合があります。被相続人側からしても、法定相続人であっても、どうしても相続人にしたくない、というケースがあるのではないでしょうか。 よくある相続相談 「相続欠格」と「相続廃除」の違いを知りたい。 被相続人の立場で、法定相続人から虐待を受けているため、相続 ...

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2018/12/29

子どもの一人にできるだけ相続財産(遺産)を残さない6つの方法

家庭内に問題があり、子供の1人に、相続財産(遺産)を一切残したくない、という相続相談が少なくありません。しかし、さまざまな方法があるものの「100%必ず、子供の1人に相続財産を与えない」方法はありません。 一般的には、「子どもにできるだけたくさんの財産を残してあげたい」というのが親心でしょうが、中には「勘当した」「縁を切った」「子がどこにいるか、生死もわからない」というご家庭もあります。 一方で、「子どもに与えるくらいなら、配偶者(夫や妻)、近しい友人に財産をもらってほしい」という想いを実現する方法もあり ...

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2018/12/12

遺産相続に強い弁護士に、相談・依頼する6つのメリット

遺産相続トラブルを抱えている方から、「弁護士には敷居が高くて相談できない。」とか、「弁護士に相談するととても高額の費用がかかるのではないか。」といったお声を聞きます。 確かに、遺産相続トラブルを自分たちだけで解決をできることもありますが、家族内では解決できないほど紛争が激化してしまったとき、遺産相続を解決した実績の豊富な、相続に強い弁護士に相談したり、依頼したりすることはとても有益です。 そこで今回は、遺産相続トラブルを抱えて、弁護士に相談しようかお悩みの相続人の方に向けて、その相続問題を弁護士にご相談い ...

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2018/12/25

生前贈与された財産を遺留分減殺請求で取り戻す方法【弁護士解説】

「生前贈与」と「遺留分」という言葉をご存知でしょうか。お亡くなりになった方(被相続人)が、生前に、相続人や、相続人以外の人に対して、財産を贈与することを「生前贈与」といいます。 被相続人の生前贈与の結果、相続人であるあなたのもらえる財産が少なくなってしまったとき、救済する手段が「遺留分減殺請求権」です。しかし、生前贈与の全てがこの「遺留分減殺請求権」の対象となるわけではありません。 故人が生前にかわいがっていた弟にばかり結婚、出産、新居購入のタイミングに財産を贈与した。 父が、母が亡くなった後に同居した事 ...

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2019/2/1

遺留分減殺請求の前後に、目的物が第三者に譲渡されたときの対応は?

遺留分減殺請求権とは、民法に定められた相続人(法定相続人)のうち、兄弟姉妹以外の人が、少なくとも最低限相続することができる割合を確保するため、より多く相続財産(遺産)を取得した人から取り返す権利のことをいいます。 遺留分減殺請求権は、現在の制度では、相続財産(遺産)そのものを取り戻すことが原則とされており、例外的に、権利行使を受けた人が選択する場合には、「価額弁償」といって、相当額の金銭を支払うことを選ぶことができます。 しかし、遺留分を侵害するような不公平な生前贈与、遺贈などが行われているケースでは、遺 ...

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2018/12/12

遺産相続は、いつ弁護士に相談する?依頼すべき適切なタイミングは?

遺産相続のトラブルを抱えてしまったとき、弁護士に相談をするタイミングに「早すぎる」ということはありません。むしろ、できるだけ早いタイミングで一度ご相談をいただいた方が、先の方針も見据えた有効なアドバイスができます。 一方で、弁護士に相談、依頼するには、相談料や着手金など費用がかかるため、依頼すべき適切なタイミングに初めて遺産相続問題を相談、依頼したいと考える相続人の方が多いのではないでしょうか。 「もう少し問題が深刻化したら。」「まだ自分一人で解決できるはず」と考えて遺産相続問題を弁護士に相談せず、依頼の ...

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2018/8/6

2018改正で導入「預貯金の仮払い制度」の対応・利用方法は?

2018年(平成30年)7月に、民法の中の相続法に関する部分が改正されました。相続法の改正は、私たちの生活にも重要な影響を与えます。 改正項目の1つに「預貯金の仮払い制度」というものがあります。この記事をお読みの皆さんも、どこかで「預貯金の仮払い制度」を見聞きしたのではないでしょうか。 「預貯金の仮払い制度」は、特にこれまでの改正前のルールでは不都合の多かった部分であり、注目度の高い改正です。 よくある相続相談 相続人間に争いがあり、預貯金を引き出すことができないため、相続税が支払えない。 相続人のうち1 ...

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2019/1/24

配偶者居住権とは?自宅に住み続けるための活用方法│2018年改正

今回は、持ち家の相続に関するお話です。不動産を所有する方の相続では、私たち相続財産を守る会の専門家にも、多くのお悩みが寄せられます。 高齢社会の進展にともなって、夫婦の一方が亡くなったときの、のこされた配偶者の年齢もまた、これまでより高齢化しています。高齢であればあるほど、「自宅に住み続けることができるか」は、死活問題です。 よくある相続相談 夫に遺言を残してもらい、一緒に住んでいた家を相続したが、預金を相続できなかったため生活費に苦しんでいる。 相続分どおりに分割協議をして、家を相続したが、その他の現預 ...

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2019/4/6

子どもも両親もいない夫婦の相続は、誰が相続人になる?【相続Q&A】

今回の相続相談は、子どもも両親もいない夫婦の相続において、誰が相続人になるのか、相続財産(遺産)をどのような割合で分割したらよいのか?という相談です。 核家族化、晩婚化、少子高齢化の進行により、必ずしも、「結婚をして子どもをつくる」という一様な人生ばかりではなく、多種多様な家庭のありかたが肯定されるようになりました。 その結果、結婚をしていても、子どもはおらず、両親も既にお亡くなりになっている、というご家庭からの法律相談について、実際のご相談にお答えする形で、相続に強い弁護士が、Q&A形式で回答します。 ...

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2018/11/24

遺産分割で預貯金をうまく分ける方法と、分け方のポイントを解説

お亡くなりになった方(被相続人)の財産の中で、銀行やゆうちょなどに預け入れてある預貯金もまた、相続される財産(遺産)になります。 そこで、遺産分割のときの、預貯金の分け方と、より良い分割方法のポイントについて、相続問題に強い弁護士が解説します。遺産に預貯金が含まれることが多いため、注意点も解説します。 預貯金の相続、遺産分割のときは、預貯金を勝手に引き出すことはできず、遺産分割協議を行って凍結を解除し、適切な分け方で分割する必要があります。 「遺産分割」の人気解説はこちら! 目次1 預貯金口座の凍結を解除 ...

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2019/3/1

相続した不動産の「換価分割」の注意点6つを、弁護士が解説!

相続人が複数いるとき「財産をどのように分割するか」、すなわち、遺産分割が、相続を「争続」とする最大の要因です。そして、特に不動産(土地・建物)は、相続財産に占める割合が大きいにもかかわらず、「きっちり半分に」という分割が難しいため、遺産分割の最大のハードルとなる難しい財産です。 「換価分割」は、相続した不動産を売却し、その売却代金を分割する方法であり、「お金に換える」わけですから、いかなる割合にも分けることが出来る便利な遺産分割方法です。 ただ、相続財産(遺産)を相続人間で公平かつ平等にわけることができる ...

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2018/10/25

代襲相続とは?範囲・割合をケースごとに弁護士が解説!

「代襲相続」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。「代襲相続」を知ることによって、いざ相続が発生したとき、誰が、どれだけの遺産(相続財産)を相続できるかがわかります。 通常、相続が発生したときには、民法という法律に定められた相続人である「法定相続人」が相続をするのが原則となります。 しかし、「法定相続人」が、相続が発生したとき、既に死亡してしまっていた場合に発生するのが「代襲相続」です。 そこで今回は、「代襲相続」が起こるケースで、相続は具体的にどのように進むのか、「代襲相続」の範囲、割合など ...

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2018/11/22

特別寄与料とは?法改正で、相続人でなくても遺産が受け取れる!

民法において「相続人」と定められている人が、家族の面倒をまったく見ず、むしろ、「相続人」以外の人が、介護などすべての世話をしているというケースは少なくありません。 相続人ではないけれども、介護など一切の世話を行っていたり、お亡くなりになった方のために費用を支出していた場合、相続財産(遺産9からいくぶんかは頂きたいと考えるのも、無理からぬことです。 よくある相続相談 自分以外の兄弟は離れて暮らしているため、親と同居して、ずっと家業を手伝ってきました。兄弟よりも多めに遺産をもらうことができないでしょうか? ず ...

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2019/2/20

持戻し免除の意思表示とは?遺留分との関係を、弁護士が解説!

お亡くなりになった方(被相続人)から生前に特別の利益を受けていた相続人がいる場合、「特別受益の持戻し計算」といって、特別受益分を、相続財産(遺産)に加えて計算することで、不公平を取りのぞくこととなっています。 しかし、この方法によると、被相続人が、ある相続人に対して特に多く財産を相続させるはずであったという意思が実現できなくなります。そこで活躍するのが「持戻し免除の意思表示」です。つまり、「特別受益であっても、持戻し計算はしなくていい」ということです。 「持戻し免除の意思表示」を行った場合、相続分の計算、 ...

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2019/1/15

遺産分割協議のやり直しはできる?無効・取消できる?

遺産分割協議が終了した後になって、やり直したいという相続相談に来られる方がいます。ご相談者にも特別なご事情がおありでしょうが、一度成立した遺産分割協議を取消、撤回したり、やり直したりすることは、そう簡単ではありません。 遺産分割協議は、相続人全員の合意がなければ成立しませんから、遺産分割協議書の内容に疑問、不安があったり、心から納得いかなかったりする場合には、署名押印を保留してください。 今回は、万が一遺産分割協議をやり直したいと考える方に向けて、遺産分割協議がやり直せる場合と具体的な方法などについて、相 ...

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2018/12/6

遺留分減殺請求権で不動産は得られる?不動産の遺留分の3つのこと

不動産(土地・建物など)を持つ地主の場合、特に相続分割のときにトラブルとなりがちです。 不動産を所有した地主の方がお亡くなりになり、「不動産を全て、1人の相続人に相続させる」という遺言書が残っていると、不動産を得られなかった相続人は、どのような請求ができるでしょうか。 よくある相続相談 不動産を相続できると思っていたら、1人の相続人にだけ相続させるという遺言書が発見された。 不動産から得られる賃料を、1人の相続人がずっと得ていた。 相続財産に占める不動産の金額が大きく、不動産の分割方法について話し合いが成 ...

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2019/1/24

法定相続分を超える「超過特別受益」は、返還する義務がある?

お亡くなりになった方(被相続人)から、生前贈与などによって特別な利益を得た人は、その分を遺産分割のときに調整することとなります。これを「特別受益」といいます。 特別受益の考え方は、共同相続人間の不公平を正すために、相続財産(遺産)となるはずの財産をより多く得ていた方が、その財産を相続財産(遺産)に加算して清算するためのものです。しかし一方で、法定相続分を超える財産を生前に得ていたとき、特別受益の考え方では調整ができない場合があります。 そこで今回は、法定相続分を超える財産を、被相続人の生前に得ていた「超過 ...

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2018/11/19

孫に遺産を相続させる方法と、孫への遺贈・養子縁組の注意点

「孫がかわいい」という祖父・祖母の方は多く、また、相続税対策としても「遺産の一部を孫に渡しておきたい」という相続相談をよく受けます。 よくある相続相談 孫の教育資金として、生前贈与して相続対策をしたい。 孫に相続させたいが、相続税が最も安くなる節税対策を教えてほしい。 生命保険の受取人を孫にしてよいか知りたい。 お亡くなりになった方(被相続人)の孫は、子がいない場合には法定相続人になりますし、子がいる場合は法定相続人にはならないものの、遺言による遺贈、生前贈与、養子縁組などの方法で、孫に遺産相続をさせるこ ...

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2019/1/28

代襲相続人には遺留分減殺請求権がある?認められる遺留分の割合は?

少子高齢化が進み、お子さんが生きているうちに、親のほうが先に亡くなってしまうというケースも稀ではなくなってきました。被相続人の死亡よりも前に、既に相続人がお亡くなりになっていると、その子が代わりに相続をする「代襲相続」が発生します。 代襲相続は、子が死亡しているときは孫、孫が死亡しているときは曾孫(ひまご)へと延々続いていきますが、代襲相続人の相続に関する権利は、代襲される人(お亡くなりになった相続人)と同内容の権利を持つことになります。 そこで、生前贈与や遺贈などによって最低限相続できる遺留分を侵害され ...

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相続財産を守る会を運営する、弁護士法人浅野総合法律事務所では、相続問題と遺産分割協議のサポートに注力しています。

弁護士
浅野英之

弁護士法人浅野総合法律事務所、代表弁護士の浅野です。

「法定相続分」は、法定相続人に認められた相続分のことです。法定相続分にしたがった遺産分割協議、遺言書の進め方を知ることで、もめにくい相続となります。

法定相続分は、被相続人との続柄、人数により、相続財産(遺産)に一定の分数をかけることによって計算することができます。

法定相続分とは?

民法の基本的な考え方では、お亡くなりになった方の相続財産(遺産)は、民法に定められた割合にしたがって計算され、「法定相続人」となる一定の続柄の血縁に対して分配されます。

このとき、法定相続人に分配される、相続財産(遺産)の割合、もしくは量のことを意味するのが「法定相続分」です。

法定相続分を定める民法900条は、次のとおりです。

民法900条

同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
一  子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。
二  配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする。
三  配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。
四  子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の二分の一とし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。

民法900条の条文からもわかるとおり、法定相続分は、ご家族(被相続人)がお亡くなりになって相続が開始したとき、どのような法定相続人がいるかによって、いくつかのパターンがあります。

今回は、法定相続人と法定相続分のパターンについて、具体的な例をあげながらわかりやすく解説していきます。

配偶者の法定相続分は?

配偶者とは、結婚している夫もしくは妻のことをいいます。

配偶者は、お亡くなりになったご家族によって扶養されていたり、生計をともにしていたり、また、被相続人の財産の増加に貢献をしていたりすることが多いため、常に法定相続分があり、かつ、他の相続人より多く設定されています。

配偶者の法定相続分は、配偶者以外に相続人となる人(両親、祖父母、子、兄弟姉妹など)の続柄に応じて、次のように決められています。

もっとくわしく!

配偶者とは、結婚をしている夫婦のことをいいます。そのため、事実婚のパートナー、内縁の妻などには、法定相続分はありません。

前妻と離婚をして、後妻と再婚をしたときには、後妻にだけ、法定相続分があり、前妻には法定相続分はありません。

配偶者のみが相続人のとき

配偶者のみが相続人のときには、配偶者の法定相続分は、100%です。

つまり、配偶者が、お亡くなりになったご家族(被相続人)の相続財産を、すべて相続することができます。

配偶者と子が相続人のとき

配偶者と子が相続人のとき、配偶者の法定相続分は「1/2」です。

つまり、配偶者と子どもが、相続財産(遺産)を半分ずつ分けることとなります。

配偶者の法定相続分 1/2
子の法定相続分 1/2

ポイント

被相続人に、子が複数いるときは、子は、「1/2」法定相続分を、さらにその人数で分けることになります。

これに対して、配偶者は常に1人ですので、「1/2」法定相続分のすべてを得ることができます。

配偶者と親が相続人のとき

お亡くなりになったご家族(被相続人)の相続人が、配偶者と、両親・祖父母などの直系尊属の場合には、配偶者の法定相続分は「2/3」となります。

つまり、被相続人に子がいない場合、直系尊属が相続人となり、この場合、両親もまたお亡くなりになっている場合には、祖父母が相続人となります。

配偶者の法定相続分 2/3
直系尊属の法定相続分 1/3

配偶者と兄弟姉妹が相続人のとき

お亡くなりになったご家族(被相続人)に、相続開始の時点で、子も両親、祖父母もいない場合には、兄弟姉妹が相続人となります。

この場合に、配偶者と兄弟姉妹が相続人のとき、配偶者の法定相続分は「3/4」となります。

配偶者の法定相続分 3/4
兄弟姉妹の法定相続分 1/4

子の法定相続分は?

お亡くなりになったご家族(被相続人)に子どもがいるとき、その子は第一順位の法定相続人となりますので、法定相続分を得ることができます。

この場合、被相続人に配偶者がいるときは、「配偶者(夫もしくは妻)と子」が法定相続分を得ることになり、配偶者がいないとき(死亡していた場合や、離婚していた場合)には、子だけが法定相続分を得ます。

子が法定相続分を得るとき、直系尊属(父母、祖父母)や兄弟姉妹は法定相続分を得ません。

子だけが相続人のとき

子だけが相続人のとき、相続財産のうちすべてを法定相続分として得ることができます。これは、子が未成年であったり、胎児であったりしても、変わらず法定相続分を得る権利があります。

既に離婚した前妻の子であっても、親子関係はなくなりませんから、子が法定相続分を得ることとなります。

子どもが複数いるときは、法定相続分は、子によって平等に分けられます。

もっとくわしく!

結婚をしていない男女の間に生まれた子供を「非嫡出子」といいます。

非嫡出子も、認知をされれば、法定相続分を得ることができます。

以前の法律では、非嫡出子の法定相続分は、嫡出子の法定相続分の「1/2」とされていましたが、平成25年12月に民法が改正され、嫡出子と非嫡出子の法定相続分は同等となりました。

配偶者と子が相続人のとき

配偶者(夫または妻)と子が相続人のとき、子の法定相続分は「1/2」となります。

この場合、既に子どもが先にお亡くなりになってしまっていたときは、孫が代わりに相続することができます。これを「代襲相続」といいます。

配偶者の法定相続分 1/2
子の法定相続分 1/2
参 考
「代襲相続」についての詳しい解説は、こちらをご覧ください。

「代襲相続」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。「代襲相続」を知ることによって、いざ相続が発生したとき、誰が、どれだけの遺産(相続財産)を相続できるかがわかります。 通常、相続が発生した ...

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注意ポイント

民法では、未成年の子は、親権者が法定代理人として、その代わりに意思決定をすることができることとなっています。

しかし、配偶者と、未成年の子が相続人のとき、配偶者(子から見た親権者)と子の利益が、相反することがあります。

この場合に、相続の話し合いを続け、遺産分割協議を行うためには、家庭裁判所に申し立てて「特別代理人」を選任してもらう必要があります。

養子が相続人のとき

法定相続分を計算するにあたっては、実子であっても養子であっても、相続分の割合は変わりません。

このことから、相続税の節税目的のために、孫などの血縁者を、お亡くなりになる家族の養子とする例(孫養子)、妻の夫と養子縁組する例(婿養子)などがよくあります。

ただし、節税目的で増やせる養子の人数には制限があります。相続税の計算では、実子がいないときは養子は2人まで、実子がいるときは養子は1人までとされています。

直系尊属(親・祖父母)の法定相続分は?

配偶者も子もいない場合(未婚・独身の場合など)や、配偶者はいるけれども子はいない場合には、直系尊属(親・祖父母)に法定相続分があります。

このとき、両親が既に死亡しており、祖父母が存命の場合には、祖父母が法定相続分を得ますが、これは「代襲相続」とはいいません。

直系尊属(両親・祖父母)が相続人となるときの法定相続分は、次のとおりです。

被相続人に子がいる場合には、子のほうが優先して相続人となるため、直系尊属(親・祖父母)は相続人にはなりません。

直系尊属(親・祖父母)のみが相続人のとき

直系尊属(親・祖父母)のみが相続人となる場合とは、お亡くなりになったご家族に、配偶者(夫もしくは妻)も子どももいずれもいない場合です。

この場合には、直系尊属(親・祖父母)が、すべての相続財産を相続します。両親がいる場合には、法定相続分「1/2」となり、片親の場合には、残った親がすべて相続します。

直系尊属(親・祖父母)と配偶者が相続人のとき

配偶者(夫もしくは妻)がいる場合には、直系尊属(親・祖父母)と配偶者とが相続人となる場合があります。

直系尊属と配偶者が相続人となるとき、直系尊属の法定相続分は、次のとおりです。

配偶者の法定相続分 2/3
直系尊属の法定相続分 1/3

兄弟姉妹の法定相続分は?

兄弟姉妹もまた、法定相続分を有する場合があります。

兄弟姉妹が法定相続分を有する場合とは、配偶者と兄弟姉妹以外には、ほかに相続人がいないケースをいいます。

兄弟姉妹は、被相続人からみてそれほど親しい間柄ではなかったり、連絡がとりづらかったりすることがあるため、あらかじめ遺言などによって、兄弟姉妹には相続させないという内容を記載しておくことが有用です。

兄弟姉妹には、「遺留分」がないため、遺言によって、兄弟姉妹には相続分を与えないようにすることができます。

兄弟姉妹のみが相続人のとき

兄弟姉妹のみが相続人のとき、兄弟姉妹の法定相続分100%です。つまり、すべての相続財産を、兄弟姉妹が相続します。

兄弟姉妹のみが相続人の場合とは、兄弟姉妹以外の相続人(配偶者、子、両親、祖父母など)がまったくいない場合のことをいいます。

半血の兄弟姉妹(異父兄弟・異母兄弟など)の場合には法定相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の「1/2」とされます。

兄弟姉妹と配偶者が相続人のとき

兄弟姉妹と配偶者が相続人となるとき、兄弟姉妹の法定相続分は、次のとおりです。

兄弟姉妹の配偶者法定相続分はありません。兄弟姉妹がお亡くなりになっていたときは、兄弟姉妹の子(甥・姪)が代襲相続しますが、更にその子(甥・姪の子)は、再代襲をすることはありません。

配偶者の法定相続分 3/4
兄弟姉妹の法定相続分 1/4

法定相続分と異なる遺産分割をするには?

法定相続分は、民法に定められた相続についての基本的な考え方ですが、必ずしもこれに従わなければならないわけではありません。

法定相続分は、民法で認められた相続をする権利ではあるものの、絶対にその通りにしなければならない義務はありません。相続人側からすれば、法定相続分通りには、必ずしももらえない場合があります。

法定相続分をある程度無視して、法定相続分とは異なる分配方法で遺産を分けるためには、次の方法があります。

「遺言」による法定相続分と異なる遺産分割

法定相続分とは異なる相続割合、分割方法などを定めた遺言が存在する場合には、法定相続分よりも優先します。お亡くなりになったご家族(被相続人)の生前の意思を、遺産分割にも反映するためです。

法定相続分に対して、遺言によって被相続人が定めた相続分のことを、「指定相続分」といいます。

しかし一方で、法定相続分は、被相続人によって扶養されていた配偶者や子の保護などの目的があるため、遺言によっても、最低限侵害されない保障があります。これが「遺留分」です。

そのため、遺言によって、法定相続分のうち、遺留分までも侵害されてしまっているときは、「遺留分侵害額請求権(遺留分減殺請求権)」によって、法定相続分のうちの一部を回復することができます。

参 考
「遺留分」の基本的な考え方について、詳しくはこちらをごらんください。

相続の専門用語である「遺留分」の考え方について、弁護士が、わかりやすく解説します。 「遺留分」とは、ご家族がなくなったときに発生する、「相続人が、これだけはもらえる。」という財産の割合のことです。 相 ...

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被相続人が、認知症になりそうな兆候があるときは、せっかく作成した遺言が無効となってしまうおそれがあるため、お早目の遺言作成をお勧めしております。

「遺産分割協議」による法定相続分と異なる遺産分割

被相続人がお亡くなりになった後、相続人が遺産分割について話し合いを行うのが、「遺産分割協議」です。

遺産分割協議で、相続人が全員合意をすれば、法定相続分とは異なる計算、割合によって、相続財産を分けることができます。このとき、遺産分割協議の結果は、法定相続分に優先します。

遺産分割協議による話し合いが、法定相続分とは違った内容でまとまったときは、再度の紛争が起こることを避けるためにも、遺産分割協議書という書面を作成し、合意内容をまとめておくことがお勧めです。

法定相続分通りにわけるのであれば、遺産分割協議書は不要です。

遺産分割協議が、相続人間の話し合いによってはまとまらないときは、家庭裁判所に、遺産分割調停という手続きを申し立てることができます。

相続問題は、「相続財産を守る会」にお任せください!

いかがでしたでしょうか。

今回は、法定相続分の基礎知識を、相続人のケースに応じて、パターン別に相続問題に強い弁護士が解説しました。

法定相続分の考え方を正しく理解することによって、遺産分割協議を円滑に進めたり、遺言による相続税対策を間違いなく進めたりすることができ、損のない相続を準備することができます。

「相続財産を守る会」でも、相続の専門家(弁護士、司法書士)が、ご家庭のご事情をお聞きして、オーダーメイドの相続プランをご提案します。

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