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遺産分割

遺留分・遺留分減殺請求権は譲渡・贈与できる?【弁護士解説】

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遺留分は、法定相続人に与えられた権利ですが、権利というものは、法律上、譲渡・贈与の対象とすることができます。そこで、遺留分や遺留分減殺請求権は、譲渡・贈与することができるのか、という疑問が生まれます。

遺留分や遺留分減殺請求権が譲渡・贈与することができるかどうかは、相続が開始しているかどうか、遺留分に関する権利が具体的な権利として発生しているかどうかなどによって異なるため、そのタイミングによって場合分けして、弁護士が解説します。

遺留分とは、兄弟姉妹以外の法定相続人(つまり、配偶者、子・孫、両親・祖父母など)が持つ、最低限相続できる割合のことをいい、生前贈与や遺贈により遺留分が侵害されるときは、遺留分減殺請求権を行使することで、その救済を図ることができます。

参 考
遺留分が認められる割合と計算方法は、こちらをご覧ください。

相続のときに、「相続財産(遺産)をどのように分けるか」については、基本的に、被相続人の意向(生前贈与・遺言)が反映されることとなっています。 被相続人の意向は、「遺言」によって示され、遺言が、民法に定 ...

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遺産分割

2018/11/16

指定相続分とは?法定相続分との違いは?

相続財産(遺産)を相続する割合のことを、「相続分」といいます。そして、相続分には、指定相続分と法定相続分とがあります。 相続財産の分け方は、遺言によって希望通りに決めることができますが、遺留分等に注意しなければなりません。指定相続分について民法の条文は次の通りです。 民法908条 被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。 今回は、指定相続分についての基礎知識、法定相続分との違い、指 ...

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遺産分割

2019/1/15

遺産分割協議のやり直しはできる?無効・取消できる?

遺産分割協議が終了した後になって、やり直したいという相続相談に来られる方がいます。ご相談者にも特別なご事情がおありでしょうが、一度成立した遺産分割協議を取消、撤回したり、やり直したりすることは、そう簡単ではありません。 遺産分割協議は、相続人全員の合意がなければ成立しませんから、遺産分割協議書の内容に疑問、不安があったり、心から納得いかなかったりする場合には、署名押印を保留してください。 今回は、万が一遺産分割協議をやり直したいと考える方に向けて、遺産分割協議がやり直せる場合と具体的な方法などについて、相 ...

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遺産分割

2019/2/15

遺留分減殺請求の相手方・請求先・判断方法・順番は?【弁護士解説】

民法で定められた相続人(法定相続人)が、最低限相続によって承継することが保障されている相続分を「遺留分」といい、遺留分を侵害されたときに、多くの財産を入手した人に対して財産を取り返すために行使されるのが「遺留分減殺請求権」です。 ところで、遺留分減殺請求権を行使する相手方、すなわち、請求先は、誰なのでしょうか。「遺留分を侵害している相手方」に行うのが原則ですが、「遺留分の侵害のされ方」も様々に異なるため、相手方・請求先が誰か迷う場合があります。 例えば、遺留分を侵害する生前贈与、遺贈(遺言による贈与)が複 ...

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遺産分割

2019/1/13

兄弟姉妹に遺留分はない?兄弟姉妹が相続財産を増やす方法5つ

兄弟姉妹には、遺留分が認められていません。「遺留分」とは、民法に定められた、最低限相続でき、侵害されない財産のことですが、兄弟姉妹は、遺留分を認めてまで相続財産(遺産)を保護するほどの必要性がないと考えられているからです。 遺留分が認めらないと、遺言による贈与(遺贈)や生前贈与によって相続財産(遺産)が一切もらえないという結果になったとき、遺留分減殺請求権という法律上の権利行使によって財産を取り返すことができなくなります。 今回は、兄弟姉妹には遺留分が認められないことと、兄弟姉妹がお亡くなりになったときに ...

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2018/12/29

子どもの一人にできるだけ相続財産(遺産)を残さない6つの方法

家庭内に問題があり、子供の1人に、相続財産(遺産)を一切残したくない、という相続相談が少なくありません。しかし、さまざまな方法があるものの「100%必ず、子供の1人に相続財産を与えない」方法はありません。 一般的には、「子どもにできるだけたくさんの財産を残してあげたい」というのが親心でしょうが、中には「勘当した」「縁を切った」「子がどこにいるか、生死もわからない」というご家庭もあります。 一方で、「子どもに与えるくらいなら、配偶者(夫や妻)、近しい友人に財産をもらってほしい」という想いを実現する方法もあり ...

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相続開始前に、遺留分・遺留分減殺請求権を譲渡・贈与できる?

遺留分は、潜在的には、相続人の続柄や人数によって計算することができますが、遺留分減殺請求権が実際に生じるのは、被相続人がお亡くなりになり、相続が開始する時点になってはじめて生じます。

そのため、相続開始前の段階(被相続人の生前)では、遺留分・遺留分減殺請求権を譲渡・贈与することはできません。

そもそも、相続が開始する前は、相続人としての地位は未確定であり、不安定なものです。死亡する順序やタイミングなどによっては、法定相続人が変わることもあります。また、相続財産(遺産)の範囲についても、相続開始直前まで変動し得るものです。

相続開始後に、遺留分・遺留分減殺請求権を譲渡・贈与できる?

被相続人がお亡くなりになり、相続が開始すると、その後は、遺留分減殺請求権が具体的な権利として発生します。すると、その後は遺留分減殺請求権を譲渡・贈与の対象とすることができるわけですが、もう1つの場合分けが必要となります。

それは、既に発生した遺留分減殺請求権を、「行使する意思表示」を行った前なのか、後なのか、という点です。

というのも、遺留分減殺請求権は、「形成権」といって、権利を行使した時点でその権利の効果が実現するため、遺留分減殺請求権を行使する意思表示を行うとすぐに、その権利は、相続財産に対する遺留分相当分の共有持分となるためです。

参 考
相続・生前贈与の「贈与契約書」の作成方法は、こちらをご覧ください。

相続対策をするとき、検討しなければならないのが「生前贈与」です。つまり、お亡くなりになる前に、生きているうちに、財産の一部を他人に贈与するという相続対策です。 財産を贈与する契約のことを贈与契約といい ...

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権利行使の意思表示前の、遺留分・遺留分減殺請求権の譲渡・贈与

相続が開始されると、遺留分減殺請求権は具体的な権利として発生しますので、その権利を譲渡・贈与の対象とすることができます。

ただし、遺留分減殺請求権が、どれほどの価値のある権利かは、相続財産の調査や、相続財産の評価などを行わなければ明らかとならないため、実際には、高額の価値ある権利として取り扱うことは困難であり、譲渡・贈与されることは多くありません。

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より難しい話をすると、ある人にしか帰属せず他の人には譲渡できない権利のことを「(帰属上の)一身専属権」といいますが、遺留分減殺請求権は、これには当たらず、譲渡・贈与することが可能です。

権利行使の意思表示後の、共有持分の譲渡・贈与

相続が開始された後、権利行使の意思表示をすると、遺留分減殺請求権は、「権利行使によって発生した相続財産(遺産)に対する共有持分権に形を変えます。つまり、不動産や株式、債権、動産など、相続財産(遺産)の持分になるわけです。

権利行使の意思表示は、後に争いとならないよう、配達証明付き内容証明郵便など証拠に残る形で行います。遺留分減殺請求権には、「相続開始もしくは減殺請求の対象となる贈与などを知ってから1年」かつ「相続開始から10年」という期限があるからです。

しかし、権利行使の意思表示前の譲渡・贈与と同様に、相続財産(遺産)に対する共有持分権についても、その価値を評価することが難しく、また、他の共同相続人との共有になってしまうため、実際には譲渡・贈与を希望する人は少ないです。

参 考
遺留分減殺請求権の行使方法は、こちらをご覧ください。

相続が開始されたときに、相続財産をどのように引き継ぐ権利があるかは、民法に定められた法定相続人・法定相続分が目安となります。 しかし、お亡くなりになった方(被相続人)が、これと異なる分割割合を、遺言に ...

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もっとくわしく!

権利の行使を他人が行うことのできない権利のことを「(行使上の)一身専属権」といい、このような権利は債権者代位権の対象にはならないとされています。

遺留分減殺請求権は「(行使上の)一身専属権」であることが最高裁判例(最高裁平成13年11月22日判決)で認められていますが、このことと、権利行使前に譲渡・贈与できることや、権利行使後の共有持分を譲渡・贈与できることとは矛盾しません。

他の共同相続人への遺留分減殺請求権の譲渡・贈与

遺留分遺留分減殺請求権は、価値の評価が困難であり、相続人間の「争続」に巻き込まれる可能性も高いため、赤の他人が譲渡、贈与を希望することは少ないです。しかし、他の共同相続人であれば、このことはあてはまりません。

つまり、相続人のうちのある人が、不公平なほどの多くの財産を相続したとき、遺留分を侵害された他の相続人のうち1人は、「もう争いには巻き込まれたくない」といって、他の相続人に対して遺留分・遺留分減殺請求権を譲渡する、という事があり得ます。

遺留分・遺留分減殺請求権の譲渡を受けた他の相続人は、その分だけ、遺留分減殺請求調停・訴訟などの戦いに勝利したときには、得られる相続財産(遺産)が増えることとなります。

参 考
遺産分割協議がもめる理由と、対処法は、こちらをご覧ください。

「遺産分割協議」とは、法定相続人や、遺言によって相続人に指定された人が、相続財産(遺産)をどのように分けるかについて話し合いをする協議のことです。 遺産分割協議は、あくまで話し合いですから、円満に解決 ...

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いかがでしたでしょうか?

今回は、遺留分や遺留分減殺請求権を、他人に譲渡・贈与することができるかについて、タイミングごとに場合分けして、弁護士が解説しました。特に、相続人となって争いに巻き込まれたくないという方は、相続分の譲渡はもちろんのこと、遺留分の譲渡をあわせてご検討ください。

ただし、遺留分減殺請求権の譲渡、贈与はとても難しい問題であり、かつ、その範囲や評価を確定されることがとても困難です。最終的には、話し合いで決まらない場合には、調停・訴訟を起こして争わなければなりません。

「相続財産を守る会」では、遺留分減殺請求権の譲渡・贈与を含む、対立の激しい困難な相続トラブルにも、弁護士が複数名で積極的に対応しております。お悩みの方はぜひ一度法律相談ください。

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