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遺産分割

生命保険金は遺産分割の対象?相続財産に含まれる?【弁護士解説】

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ご家族がお亡くなりになったとき、遺族に対して生命保険(死亡保険金)が支払われるか確認してください。。生命保険の死亡保険金は、遺産分割協議を丸く収める目的や、相続税の納税資金の目的で、お亡くなりになる方が貯めていることがあるからです。

「争続」となる可能性のある揉める遺産分割協議などが、生命保険をうまく活用することによってうまく進めることができる場合も少なくありません。

遺産分割協議が揉めると長い時間がかかり、10カ月以内に納付しなければならない相続税の納税資金も準備できないといった危険な事態に陥らないよう、相続財産(遺産)の範囲には含まれない生命保険(死亡保険金)の活用方法を理解してください。

今回は、相続に詳しい弁護士が、生命保険と遺産相続・遺産分割の関係について、わかりやすく解説します。

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遺産分割

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遺産分割に期限はある?相続で注意すべき「期限」を弁護士が解説!

「遺産分割」とは、亡くなった方(被相続人)の遺産を、相続人の間で分ける手続きです。 ご家族がお亡くなりになった後、多忙であったり、遺産分割協議が円滑に進まないまま放置されたりした結果、遺産分割が長期間にわたって行われず、不動産の登記が亡くなった方のままとなっているような事例があります。 結論からいうと、「遺産分割」自体に期限はありません。しかし、いつまでも遺産分割を行わずに放置しておくとデメリットも多くあります。というのも、遺産分割に付随するいくつかの相続手続きには、明確な期限があるからです。 そこで今回 ...

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連帯保証人の保証債務を、複数人で相続したとき、どう分割する?

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生前の預貯金の無断引出と、遺留分の関係は?パターン4つを解説!

ご家族がお亡くなりになったときに、「長男に全ての財産を相続させる」といった遺言があると、他の相続人の遺留分を侵害することとなります。民法で定められた最低限の相続分である遺留分を侵害された相続人は、遺留分減殺請求権によって救済を図ります。 しかし、上記のような不公平な遺言が残っていたようなケースでは、すでに、生前もしくは死後に、預貯金が無断で引き出されてしまっており、使われてしまっている場合が少なくありません。 このように、同居の家族や、遺留分を侵害するほどの財産を取得した相続人などが、預貯金を無断で引き出 ...

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2019/2/15

遺留分減殺請求の相手方・請求先・判断方法・順番は?【弁護士解説】

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【原則】生命保険金は、相続財産(遺産)に含まれない

生命保険金(死亡保険金)は、相続財産(遺産)には含まれず、保険金受取人の固有の財産となるのが原則です。つまり、相続財産(遺産)には含まれないわけですから、相続の対象とはならず、遺産分割の対象とはなりません。

生命保険金(死亡保険金)は、被相続人の死亡(相続開始)によって、保険金受取人に直接支払われるということです。

そのため、生命保険金(死亡保険金)は、保険金受取人に指定された人が生命保険会社に請求をするのであって、それ以外の相続人は、たとえ民法に定められた法定相続人であっても保険金をもらうことはできません。

相続財産(遺産)とならないわけですから、遺留分の計算の際にも考慮されません。

参 考
遺産相続に強い弁護士の選び方は、こちらをご覧ください。

いざ遺産相続が起こり、弁護士に相談、依頼することが決まったとしても、一般の方の中には、「知り合いに弁護士がいない。」という方も多いのではないでしょうか。広告などで法律事務所は知っていても、手元の遺産相 ...

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生命保険金は、遺産分割協議は不要

「生命保険金は相続財産だから、相続人皆のものだ」「遺産分割協議で、誰がもらうか話し合うべき」という考えは、間違いです。生命保険金には「受取人」が指定されていることから、故人の遺志としても受取人に対して支払われるべきと考えています。

生命保険金(死亡保険金)は、相続財産ではなく、死亡と同時に受取人固有の財産となるわけですから、「共同相続人が相続して共有となった財産を分割する」手続である遺産分割協議で話し合う必要もありません。

参 考
遺産分割協議の流れと、円滑な進め方は、こちらをご覧ください。

遺産分割協議とは、ご家族がお亡くなりになってしまったときに、相続人が、遺産の分割方法について話し合いを行うことをいいます。 遺産分割協議が行われるのは、相続財産(遺産)の分け方に争いがあるケースです。 ...

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受取人が死亡している場合は?

生命保険金は、相続財産ではなく、受取人固有の財産であると解説しました。しかし、次のような生命保険契約の場合、受取人自身が保険金を請求することができません。

  • 生命保険金の受取人が、被相続人自身である生命保険契約
  • 生命保険金の受取人が、既にお亡くなりになった人であった場合
  • 生命保険金の受取人が、指定されていなかった場合

しかし、これらいずれの場合であっても、生命保険金(死亡保険金)が、相続財産(遺産)に含まれることはありません。

相続財産(遺産)には含まれないものの、生命保険金の受取人が被相続人自身で、既にお亡くなりになっていた場合には、特段の意思表示がない限り、法定相続人が、法定相続分にしたがって生命保険金を受け取ることができるとされています(最高裁平成3年9月19日判決)。

生命保険金(死亡保険金)の受取人が指定されていなかったときは、生命保険会社ごとに用意されている保険約款に記載された順位にしたがって保険金が支払われます。第一順位が配偶者、第二順位が子などと指定されていることが多いです。

参 考
相続の順位と、「誰が優先順位か?」は、こちらをご覧ください。

配偶者相続人が、常に相続順位のうちの最優先順位にいるのに対して、血族相続人には、相続順位に優劣があります。 血族相続人の相続順位には、「相続順位の優先する相続人がいる場合には、その人は相続人になること ...

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生命保険金は、遺産分割協議書に記載しない

遺産分割協議による話し合いによって、相続人全員が遺産の分割方法について合意できたら、遺産分割協議書を作成し、財産の分配を行います。

遺産分割協議書には、不動産(家・土地など)、動産、債権(預貯金・株式など)を全てもれなく記載しておく必要がありますが、相続財産には含まれない生命保険金は、この書面に記載する必要はありません。

参 考
遺産分割協議書の書式・ひな形と作成方法は、こちらをご覧ください。

ご家族がお亡くなりになると、相続財産(遺産)を得るためには、遺産分割協議を行い、遺産分割協議書を作成しなければならない場合があります。 遺言がない場合や、遺言があるけれども、相続財産(遺産)の全てにつ ...

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【例外】生命保険金が、相続財産(遺産)に含まれる場合

原則として、生命保険金(死亡保険金)は相続財産(遺産)には含まれませんが、例外的に、相続財産(遺産)となる場合があります。それは、生命保険金が相続財産に比べて非常に高額である場合など、あまりに不公平であると考えられるケースです。

生命保険金は、保険契約の内容と掛金、支払期間などによっては、非常に高額となる場合があります。

生命保険金の死亡保険金が、とても高額となった結果、相続人が得られる相続財産(遺産)と同等か、それより高額となるような場合、生命保険の受取人に指定された相続人と、その他の相続人との間で、大きな不公平が生じることとなります。

最高裁判例では、次のとおりに判示して、この不公平を解消するために、生命保険金(死亡保険金)が相続財産(遺産)となる場合があることを決めています。

最高裁平成16年10月29日判決

・・・(略)・・・保険金の額,この額の遺産の総額に対する比率,保険金受取人である相続人及び他の共同相続人と被相続人との関係,各相続人の生活実態等の諸般の事情を総合考慮して,保険金受取人である相続人とその他の共同相続人との間に生ずる不公平が民法903条の趣旨に照らし到底是認することができないほどに著しいものであると評価すべき特段の事情が存する場合には,同条の類推適用により,特別受益に準じて持戻しの対象となる。

つまり、次の2つの条件を満たす場合には、「特別受益」の考え方と同様に、生命保険金を、相続財産(遺産)の中に加算して、遺産分割の対象とするというのが、最高裁の考え方です。

ポイント

生命保険金の受取人が、相続人である
生命保険金の受取人と、その他の相続人の間に著しい不公平がある

特別受益の考え方で生命保険を相続財産(遺産)に含む場合があるのは、「受取人=相続人」の場合だけです。生命保険金の受取人が相続人ではない場合には、生命保険金を持戻しして相続財産(遺産)に含むことはできません。

特別受益の持戻しという特別な計算方法は、お亡くなりになった方(被相続人)の意思によって免除することができます。これを「持戻し免除の意思表示」といいます。

参 考
特別受益が認められる場合と、計算方法は、こちらをご覧ください。

お亡くなりになったご家族から、生前に、学費や住宅の新築、建替えなど、多くの援助をしてもらった相続人と、援助を全くしてもらえなかった相続人との間で、不公平感が生じることがあります。 相続人間の、生前にお ...

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生命保険金が存在するかどうか確認する方法

ご家族がお亡くなりになったとき、遺品整理をしていて生命保険会社の名称の記載された「保険証券」が発見され、これによって生命保険金が存在することが明らかとなる場合があります。

その他、お亡くなりになった方(被相続人)が、生命保険に加入していたことを示す書類として遺産を整理する際に探していただきたい資料には、保険証書、保険証券、保険約款、保険金振込明細や、生命保険会社からのご案内の手紙などがあります。

これらの資料によって生命保険に加入していることが明らかとなったら、資料の記載を読み、生命保険会社に問い合わせをして、受取人が誰かを確認してください。

生命保険金は、相続放棄してももらえる

ここまで解説してきたとおり、生命保険金(死亡保険金)は、相続財産(遺産)の範囲には含まれず、したがって相続の対象とはならず、遺産分割も不要です。そのため、生命保険の受取人に指定された人は、相続放棄をしても生命保険を受け取ることができます。

相続放棄とは、相続自体を放棄する手続きのことで、相続放棄をすると、相続開始時にさかのぼって相続人の資格を失います。つまり「最初から相続人ではなかったこととなる」というわけです。

相続放棄によって、相続人ではなくなったとしても、そもそも生命保険金(死亡保険金)は、「相続によって」得られるわけではないのですから、受取人に指定されていれば、問題なく保険金を受領できます。

生命保険金は、相続税の対象になる

生命保険金(死亡保険金)は、相続財産(遺産)には含まれませんが、忘れてはいけないのは、相続税の対象にはなる」という点です。相続税の算出の際、注意が必要です。

生命保険金(死亡保険金)は、相続財産それ自体ではありませんが、相続税法上、「みなし相続財産」として、相続財産と同様に取り扱われ、相続税の課税対象となるからです。

ただし、みなし相続財産には、相続税についての一定の非課税枠があることから、受領した生命保険金(死亡保険金)の全額が課税対象となるわけではありません。生命保険金がみなし相続財産とされるとき、その非課税限度額は、次の計算式によって算出されます。

生命保険金の非課税限度額=500万円×法定相続人の数

生命保険金の受取人として指定された人が、相続人ではない場合には、この非課税限度額を利用することができないことに注意が必要です。

相続問題は、「相続財産を守る会」にお任せください!

いかがでしたでしょうか?

今回は、生命保険と遺産相続・遺産分割との関係について、相続に詳しい弁護士が解説しました。相続が問題になる際の生命保険金についての考え方のポイントは、次の3点です。

ポイント

原則として生命保険金(死亡保険金)が相続財産とならず、遺産分割の対象ともならない
例外的に、不公平が大きすぎる場合には「特別受益」の考え方により相続財産となる
生命保険は、みなし相続財産として相続税が課税されることがある

生命保険金が絡む相続税の問題は、「相続財産(遺産)の分配方法」という、弁護士の専門分野だけでなく、「相続税の申告・納付」という税理士の専門分野も絡む難しい問題となりがちです。他方で、生命保険は、多くの方が加入しており、無視できません。

「相続財産を守る会」では、ご相談いただいた方のご家族状況、財産状況をじっくりとお聞きして、相続の専門家の立場から、法律については弁護士、税金については税理士が、一括してアドバイスの対応をいたします。

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弁護士法人浅野総合法律事務所は、銀座(東京都中央区)にて、相続問題、特に、遺言・節税などの生前対策、相続トラブルの交渉などを強みとして取り扱う法律事務所です。 同オフィス内に、税理士法人浅野総合会計事務所を併設し、相続のご相談について、ワンストップのサービスを提供しております。

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