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遺産分割

相続放棄と、単純承認・限定承認の違いは?相続放棄のデメリットは?

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相続のしかたには、単純承認、限定承認、相続放棄の3種類があります。

相続放棄は、ほかの2つの方法(単純承認、限定承認)が、相続財産を引き継ぐことを前提としているのに対して、相続財産を引き継がないための手続の方法をいいます。

相続放棄を中心に、その他の2つの方法との違い、相続放棄のデメリットなどについて、相続に強い弁護士が解説します。

「遺産分割」の人気解説はこちら!

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2019/2/26

前妻の子・前夫の子も相続権ある?財産をできるだけ与えない方法は?

結婚、離婚、再婚を繰り返した人がお亡くなりになったときに、相続問題でよく揉め事となるのが、「前妻の子(前夫の子)の相続権」です。 前妻は、離婚後は、相続をする権利はありませんが、前妻の子は、離婚、再婚を繰り返したとしても子の地位のままで居続けるため、相続をする権利をもっています。この場合、前妻の子の相続分、遺留分の割合を理解しておかなければ、「争続」の火種となります。 今回は、前妻(前夫)との間の子がいたときの遺産相続、遺産分割の注意点と、前妻(前夫)の子にできるだけ相続財産(遺産)を渡さない方法について ...

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2019/1/5

生命保険金は遺産分割の対象?相続財産に含まれる?【弁護士解説】

ご家族がお亡くなりになったとき、遺族に対して生命保険(死亡保険金)が支払われるか確認してください。。生命保険の死亡保険金は、遺産分割協議を丸く収める目的や、相続税の納税資金の目的で、お亡くなりになる方が貯めていることがあるからです。 「争続」となる可能性のある揉める遺産分割協議などが、生命保険をうまく活用することによってうまく進めることができる場合も少なくありません。 遺産分割協議が揉めると長い時間がかかり、10カ月以内に納付しなければならない相続税の納税資金も準備できないといった危険な事態に陥らないよう ...

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2018/11/8

相続人の確定とは?遺産分割協議の前に必要な相続人の確定方法!

ご家族がお亡くなりになったとき、遺産分割協議を始める前に、「相続人の確定」をしておくことが重要です。 「誰が相続人になるのか。」は、民法で法定相続人に関するルールが定められていますが、実際の相続のときに具体的に誰が相続人となるかは、「相続人の確定」で決める必要があります。 「相続人の確定」を、遺産分割協議の前提事項として調査しておかなければ、「知らなかった」、「発見できなかった」思わぬ相続人を見落とすおそれがあります。 そこで今回は、相続人の確定方法、相続人を確定する時期、相続人の確定にかかる費用などにつ ...

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2018/12/20

親を介護したら、多くの財産を相続できる?相続分を増やす方法は?

介護が必要となった方がお亡くなりになるとき、お亡くなりになる直前の介護負担は相当大変なものとなることが予想されます。介護の貢献をたくさんした相続人にとっては、より多くの財産を相続したいと考えるお気持ちは当然のことです。 しかし、既に同居をしていなかったり、遠方に嫁いでしまったりして、介護を受け持たなかった相続人が、「法定相続分通りこそが公平」、「介護負担など同居していればそれほど重くないのでは」と反論してきて、「争続」となってしまうことも少なくありません。 そこで今回は、お亡くなりになった方(被相続人)の ...

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2018/11/2

遺産分割協議の流れと、円滑な進め方のポイントを弁護士が解説!

遺産分割協議とは、ご家族がお亡くなりになってしまったときに、相続人が、遺産の分割方法について話し合いを行うことをいいます。 遺産分割協議が行われるのは、相続財産(遺産)の分け方に争いがあるケースです。例えば、次のような遺産分割協議についての相談が、相続に強い弁護士に寄せられます。 よくある相続相談 遺産分割協議を、損しないようスムーズに進めるための方法を教えてほしい。 遺産分割協議の方法、期間、期限や進め方を教えてほしい。 遺産分割協議の結果を遺産分割協議書にまとめるときの書き方(書式・文例)を知りたい。 ...

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2019/2/15

悪質な相続財産・遺産の独り占めを防ぐ5つの方法

「遺産を、仲の悪い兄弟に独り占めされた」という法律相談をよくお聞きします。相続において、公平を損なわないよう「遺留分」という最低限確保できる相続分についての考え方がありますが、しかし、それでも「遺産の独り占め(総取り)」問題はなくなりません。 相続財産(遺産)は、法律と裁判例にしたがって公平に分配されるべきであり、不公平な場合には「遺留分減殺請求権」による救済がありますが、それでも起きてしまう遺産の独り占めは、どのような方法によって行われるのでしょうか。 今回は、「遺産の独り占め(総取り)」について、よく ...

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2018/11/12

遺産分割調停とは?申立てから調停成立までのわかりやすい手続の流れ

遺産分割調停とは、相続財産(遺産)の分割方法について、家庭裁判所において、調停委員の関与のうえで話し合いを行うことです。遺産分割協議が、いざ進めると相続人本人間だけでは思ったようにまとまらないとき利用すべき制度です。 ご家族がお亡くなりになる前は「親戚関係はうまくいっているから、相続トラブルは起こらないはず。」という家族間も、遺産分割調停が長引くケースも少なくはありません。遺産分割調停が長引くと、相続人は精神的に疲弊します。 よくある相続相談 遺産分割調停を、家庭裁判所に申し立てる方法、必要書類を知りたい ...

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2019/4/15

異母兄弟には相続権がある?相続分の割合は?【弁護士解説】

「相続人が誰か?(誰が相続権を持っているか?)」を考えるとき、現代の家族関係の複雑さが、問題を難しくすることがあります。 近年では、「3人に1人が離婚する」といわれているように、離婚率が非常に高い状況となっています。そのため、離婚にともなって、意図している場合、意図しない場合いずれも、「異母兄弟」が相続人となるケースがあります。 特に、バツイチ同士が、子連れで再婚した、という場合、誰が相続権を持つのか、また、異母兄弟の具体的相続分はいくらなのか、計算が複雑化することも少なくありません。 今回は、異母兄弟の ...

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2018/12/6

遺留分減殺請求権で不動産は得られる?不動産の遺留分の3つのこと

不動産(土地・建物など)を持つ地主の場合、特に相続分割のときにトラブルとなりがちです。 不動産を所有した地主の方がお亡くなりになり、「不動産を全て、1人の相続人に相続させる」という遺言書が残っていると、不動産を得られなかった相続人は、どのような請求ができるでしょうか。 よくある相続相談 不動産を相続できると思っていたら、1人の相続人にだけ相続させるという遺言書が発見された。 不動産から得られる賃料を、1人の相続人がずっと得ていた。 相続財産に占める不動産の金額が大きく、不動産の分割方法について話し合いが成 ...

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2018/11/7

相続の順位と「誰が優先順位か」を、弁護士がわかりやすく解説!

配偶者相続人が、常に相続順位のうちの最優先順位にいるのに対して、血族相続人には、相続順位に優劣があります。 血族相続人の相続順位には、「相続順位の優先する相続人がいる場合には、その人は相続人になることができない。」という明確なルールがあります。 いいかえると、相続順位において先順位の相続人が誰もいない場合にはじめて、その順位の法定相続人が、相続財産を実際に受け継ぐことができるということです。 たとえば・・・ 相続順位の第一順位の子がいる場合には、子が相続順位において優先しますので、それよりも劣後する両親、 ...

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2018/12/3

相続放棄や限定承認の有無を調べる方法は?【弁護士解説】

お亡くなりになった方(被相続人)が、多くの借金をしていて財産が少なかった場合などに、相続放棄、限定承認といった相続の方法が選択されることがあります。 相続放棄や限定承認がなされているかどうかは、相続人本人以外にとっても重要な問題です。 たとえば・・・ 亡くなった方の債権者(お金を貸した人など)から見れば、相続人が相続放棄や限定承認をしている場合には、その相続人に対して借金の返済を求めることができない可能性があります。 相続放棄していれば、相続人に対して借金を1円も請求することができず、連帯保証人への請求を ...

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2018/11/16

相続放棄と、単純承認・限定承認の違いは?相続放棄のデメリットは?

相続のしかたには、単純承認、限定承認、相続放棄の3種類があります。 相続放棄は、ほかの2つの方法(単純承認、限定承認)が、相続財産を引き継ぐことを前提としているのに対して、相続財産を引き継がないための手続の方法をいいます。 相続放棄を中心に、その他の2つの方法との違い、相続放棄のデメリットなどについて、相続に強い弁護士が解説します。 「遺産分割」の人気解説はこちら! 目次1 3つの相続の方法とは?1.1 単純承認とは?1.2 限定承認とは?1.3 相続放棄とは?2 相続放棄を利用すべきケースは?3 相続放 ...

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2018/11/12

未成年者の特別代理人が必要な場合と、選任方法を弁護士が解説!

相続において、相続人の中に未成年者がいるとき、未成年者の特別代理人が必要な場合があります。例えば、お亡くなりになった方の妻と未成年の子が相続人であるといったケースです。 通常であれば、親は「法定代理人」として未成年者を代理して手続を行うことができますが、相続問題に限っては、妻と未成年の子の利益が相反する可能性があるため、母親として「法定代理人」になることはできません。 ご主人がお亡くなりになり、何もする気が起きなくなってしまうことでしょう。複雑な手続きをすぐに行う気力がわかない、というつらい気持ち、悲しい ...

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2019/1/18

「相続放棄」と「代襲相続」の関係を弁護士が解説!【全まとめ】

「相続放棄」と「代襲相続」はいずれも、相続問題を考える際にとても重要なキーワードです。そして、「相続放棄」をすると、相続人ではなくなるため、そのときに、どういうケースで「代襲相続」を考えなければならないのか、が問題となります。 特に、祖父母から両親、そして子への、三代にわたっての相続問題を考える際には、相続放棄と代襲相続との関係は、場面によっては複雑な考慮が必要となる場合もあります。 そこで今回は、相続放棄と代襲相続の関係について、考えられるすべてのケースでどのように処理したらよいかを、相続問題に詳しい弁 ...

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2018/8/15

遺留分侵害額請求権とは?遺留分侵害への対応が、法改正で変わる!

相続問題が発生し、相続人間でトラブルになると、「もらえるはずの遺産がもらえなかった・・・。」という問題が発生します。 「もらえるはずの遺産」のことを「法定相続分」といいます。「民法」という法律に定められた、「相続できるはずの財産」のことです。 ご家族がお亡くなりになったとき、相続をあてにしていたのに、もらえるはずの遺産がもらえなかったら、どうしますか? 私たち弁護士のもとにも、次のような相続の相談が寄せられることがよくあります。 よくある相続相談 兄弟(姉妹)なのに、自分は全く遺産をもらえなかった。 亡く ...

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2019/1/30

相続における「養子」の全ポイントを弁護士がわかりやすく解説!

相続のとき養子がいることがありますが、養子がいるのといないのとで、相続手続きがどの程度変わるか、ご存じでしょうか。 養子は、「養子縁組」をすることで発生する身分関係ですが、相続と養子の関係について、「養子であっても、実子と同様に取り扱うもの」、「養子であることで特別扱いとなるもの」などがあり、相続の場面に応じて養子の取扱いを変えなければならないことがあります。 今回は、相続と養子の関係する問題点をすべて、相続に強い弁護士が解説します。 「遺産分割」の人気解説はこちら! 目次1 養子縁組をする場合としない場 ...

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2019/1/4

遺留分の放棄はできる?方法・手続と注意点を弁護士が解説!

他の相続人にあらかじめ遺留分を放棄させたい、もしくは、「争続」を回避するために、遺留分を放棄したい、という相続相談が、弁護士のもとに寄せられます。しかし、遺留分の放棄は、(特に、ご家族がお亡くなりになる前には)容易ではありません。 遺留分の放棄は、ご家族がお亡くなりになる前に行うものについては、強制的に、無理やり放棄させられてしまう場合に備えて、本人の意思では自由には行えないことになっています。「相続放棄」とも間違えやすいですが、区別して理解してください。 遺留分の放棄をすると、放棄した人は相続人となるこ ...

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2018/8/6

2018改正で導入「預貯金の仮払い制度」の対応・利用方法は?

2018年(平成30年)7月に、民法の中の相続法に関する部分が改正されました。相続法の改正は、私たちの生活にも重要な影響を与えます。 改正項目の1つに「預貯金の仮払い制度」というものがあります。この記事をお読みの皆さんも、どこかで「預貯金の仮払い制度」を見聞きしたのではないでしょうか。 「預貯金の仮払い制度」は、特にこれまでの改正前のルールでは不都合の多かった部分であり、注目度の高い改正です。 よくある相続相談 相続人間に争いがあり、預貯金を引き出すことができないため、相続税が支払えない。 相続人のうち1 ...

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2019/1/28

代襲相続人には遺留分減殺請求権がある?認められる遺留分の割合は?

少子高齢化が進み、お子さんが生きているうちに、親のほうが先に亡くなってしまうというケースも稀ではなくなってきました。被相続人の死亡よりも前に、既に相続人がお亡くなりになっていると、その子が代わりに相続をする「代襲相続」が発生します。 代襲相続は、子が死亡しているときは孫、孫が死亡しているときは曾孫(ひまご)へと延々続いていきますが、代襲相続人の相続に関する権利は、代襲される人(お亡くなりになった相続人)と同内容の権利を持つことになります。 そこで、生前贈与や遺贈などによって最低限相続できる遺留分を侵害され ...

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2018/12/12

遺産相続は、いつ弁護士に相談する?依頼すべき適切なタイミングは?

遺産相続のトラブルを抱えてしまったとき、弁護士に相談をするタイミングに「早すぎる」ということはありません。むしろ、できるだけ早いタイミングで一度ご相談をいただいた方が、先の方針も見据えた有効なアドバイスができます。 一方で、弁護士に相談、依頼するには、相談料や着手金など費用がかかるため、依頼すべき適切なタイミングに初めて遺産相続問題を相談、依頼したいと考える相続人の方が多いのではないでしょうか。 「もう少し問題が深刻化したら。」「まだ自分一人で解決できるはず」と考えて遺産相続問題を弁護士に相談せず、依頼の ...

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相続財産を守る会を運営する、弁護士法人浅野総合法律事務所では、相続問題と遺産分割協議のサポートに注力しています。

弁護士
浅野英之

弁護士法人浅野総合法律事務所、代表弁護士の浅野です。

相続放棄だけを、低額・安価なサポート価格で提供しているサービスも多くありますが、相続放棄を利用するときは、その他の相続方法と比較したときの違い、デメリットなどに注目する必要があります。

相続放棄をしたほうが絶対によいと言い切れるためには、相続財産の詳細な調査が不可欠です。不動産の登記簿謄本の取得、名寄帳の調査や、各金融機関(銀行)への照会などによって、相続財産を明らかにしていきます。

3つの相続の方法とは?

単純承認とは?

単純承認とは、お亡くなりになった方(被相続人)の権利、義務を、すべて相続人が承継するという相続の方法のことをいいます。

すべての権利義務の中には、プラスの財産(相続財産)はもちろん、マイナスの財産(相続財務)をも含みます。相続となったとき、単純承認をするケースが最も多いです。

単純承認をするとき、借金が多額な場合には注意が必要です。借金の金額が大きいことにより、せっかく相続財産を承継しても、借金を払ったらマイナスになってしまった、という事態が起こり得るからです。

限定承認とは?

限定承認とは、相続財産を限度として、相続債務(負の相続財産)を引き継ぐという相続の方法のことをいいます。

相続財産の範囲内で相続財務を払いきれる場合には、残りの遺産を取得することができますが、相続財産だけで払いきれない借金は払う必要がなくなります。

相続において、借金の金額が不明確で、相続財産の範囲で払いきれるかどうかがすぐにはわからない場合などに、限定承認の方法による相続が選ばれます。

限定承認すべき場合とその方法は、こちらをご覧ください。
限定承認すべき場合とは?限定承認の方法と手続の流れを弁護士が解説

限定承認について、その方法と手続を解説します。相続人は、相続が開始した時点から、お亡くなりになった方(被相続人)の一切の権利義務を承継します。 一切の権利義務の中には、プラスの相続財産(遺産)も含まれ ...

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相続放棄とは?

相続放棄とは、相続財産、負の財産であるとを問わず、相続によって承継するすべての権利、義務を承継しないという相続の方法のことをいいます。

単純承認、限定承認との最大の違いは、相続放棄をすると相続財産を1円たりとも引き継ぐことができない点です。

相続財産の範囲で、相続債務(借金)を支払いきれないことが明らかなほどに借金がある場合などに、相続放棄の方法が利用されます。

相続放棄をすると、相続放棄をした相続人は、相続開始のタイミングから、最初から相続人ではなかったこととして扱われます。そのため、相続放棄をした相続人に子がいたとしても、代襲相続をすることはできません。

相続放棄を利用すべきケースは?

相続放棄を利用すべきケースの典型例は、お亡くなりになったご家族に、相続財産(遺産)がほとんどなく、一方で、借金が多くあるというケースです。

たとえば・・・

お亡くなりになったご家族の相続人が、妻1人、子1人であり、相続財産は特になく、借金が2000万円存在する例を想定してみてください。

この場合、単純承認の方法によって相続すれば、妻と子が、それぞれ1000万円ずつの借金を負うこととなります。限定承認をしても、そもそも相続財産がないわけですから借金は全く返せません。

そのため、この例では、相続放棄を選ぶのが最適ということになります。

相続放棄をしたときの相続人の範囲・順位は?

相続放棄をすると、相続放棄をした人だけが、相続人ではなくなります。

このことは、限定承認が1人ではできず相続人全員の合意が必要であるのに対して、相続放棄は、相続人のうち1人だけでも可能であるからです。

相続では、民法のルールにしたがい、続柄ごとに、相続の順位が定められています。相続順位は、簡単にいうと「配偶者が最優先、第一順位が子、第二順位が直系尊属(親、祖父母)、第三順位が兄弟姉妹」です。

そして、相続放棄をした人は、最初から相続人ではなくなる結果、その順位の続柄の人が1人もいない場合、相続人は、次の順位まで繰り下がることになります。

たとえば・・・

お亡くなりになったご家族の相続人が、妻1人、子1人、相続財産が1億円の現金・預貯金であったとします。

この場合に、子が何等かの理由で相続放棄をしたとき、子は1人しかいませんから「第一順位:子」の続柄にいる相続人が、最初からいなかったことになります。

その結果、この相続では、「第2順位:親」が、配偶者とともにこの相続の相続人となります。

このように相続人の順位に変動が生じてしまうような相続放棄の場合には、相続放棄をするときにあらかじめ、順位変動によって相続人となる人(上の例では両親)に、伝えておいてください。

優先順位の先の相続人が相続放棄をした結果、突然借金の負担を負わされることとなった人は、不信感を抱き親族関係を悪化させかねないからです。

たとえば・・・

お亡くなりになったご家族の相続人が妻1人、子1人で、相続財産が借金1000万円しかなかったため、妻子ともに相続放棄したとします。

この場合、両親がご存命であれば両親が相続人となりますので、事前にお伝えし、両親にも同様に相続放棄をしてもらうことで、借金の負担を逃れる必要があります。

更に同様に、お亡くなりになった方に兄弟姉妹がいた場合には、第三順位で相続人となる兄弟姉妹にも相続放棄をしてもらわなければなりません。

参 考
弁護士が解説する「誰が相続の優先順位か」は、こちらをご覧ください。

配偶者相続人が、常に相続順位のうちの最優先順位にいるのに対して、血族相続人には、相続順位に優劣があります。 血族相続人の相続順位には、「相続順位の優先する相続人がいる場合には、その人は相続人になること ...

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相続放棄のデメリットは?

相続放棄には期限がある(3か月)

相続放棄には、期限があります。つまり、相続開始を知ったときから3か月以内に、家庭裁判所に対して申述する方法によって相続放棄をしなければ、単純承認をしたものとみなされ、その後は相続放棄を選ぶことができなくなります。

この3か月の期間を、「熟慮期間」といいます。つまり、3か月の間、相続放棄をするか、それとも単純承認、限定承認をするかをじっくり考えることができる期間があるというわけです。

単純承認とみなされる場合には、3か月の期間が経過した場合以外にも、たとえば、相続財産の一部を処分してしまった場合などがあげられます。

相続放棄は撤回できない

ひとたび相続放棄することを選択すると、その後に「やっぱり相続をしたい」ということはできません。つまり、相続放棄は、撤回できないのが、相続放棄のデメリットの2つ目です。

相続放棄が撤回できないことは、民法にも定められています。相続放棄をしたときには知らなかった高価な財産があったり、そもそも借金が返済する必要のないものであったりしても、相続放棄は覆りません。

相続放棄をしたあとで、知らなかった事実が発覚したのだから相続放棄を無しにしたい、という事態とならないよう、3か月の熟慮期間にしっかりと相続財産の調査をする必要があります。

相続財産を全くもらえない

相続放棄をすると、相続人は、遺産をまったく相続することができないことが、相続放棄のデメリットの3つ目です。

相続財産と、負の財産とわけたときに、負の財産のほうが多かったとしても、相続財産の中に、必ず相続したい重要な財産が含まれているような場合であっても、相続財産を全くもらうことはできません。

なお、相続放棄をすることによって相続財産が全くもらえないとしても、血縁関係、親族関係がなくなるわけではなく、家族でなくなるわけではありません。

相続問題は、「相続財産を守る会」にお任せください!

いかがでしたでしょうか。

今回は、相続放棄の基礎知識と、限定承認、単純承認との違いや、相続放棄のデメリットについて、相続問題に強い弁護士が解説しました。

相続放棄は、「相続財産、借金を一切相続しない」というわかりやすい方法に見えますが、注意点を見過ごしていると、相続放棄を利用する際にデメリットともなりかねません。

特に、相続財産調査をきちんと行わずに相続放棄を選択した場合、損をする相続となってしまうおそれもあります。相続放棄を利用するのが適切である場合かどうか、相続財産調査をした上でじっくり検討しなければなりません。

「相続財産を守る会」でも、相続の専門家(弁護士、司法書士)が、ご家庭のご事情をお聞きして、法定相続人間でもめない相続を提案します。

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弁護士法人浅野総合法律事務所

弁護士法人浅野総合法律事務所

弁護士法人浅野総合法律事務所は、銀座(東京都中央区)にて、相続問題、特に、遺言・節税などの生前対策、相続トラブルの交渉などを強みとして取り扱う法律事務所です。 同オフィス内に、税理士法人浅野総合会計事務所を併設し、相続のご相談について、ワンストップのサービスを提供しております。

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