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事業承継

事業承継について相談する専門家の選び方は?ポイント3つ

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「事業承継を成功させたい」と考えたとき、専門家のサポートは不可欠です。しかし「事業承継の専門家」とひとことでいっても、そもそも「事業承継」自体がとても広い分野の知識が必要であるため、1つの業種に限定できるわけではありません。

そのため、「事業承継について専門家のアドバイスをもらいたい」「事業承継についてもっと知りたい」と考えても、誰に相談したらよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、事業承継問題を、「経営の承継」、「個人資産の相続」という2つの面に区分して、それぞれの分野で気を付けておくべき注意点と、相談する専門家選びのポイントを、相続・事業承継を多く取り扱う弁護士が解説します。

「事業承継」の人気解説はこちら!

事業承継

2019/3/22

清算手続中の会社ができること・できないことを弁護士が解説!

事業承継・M&Aなどを行うことができず、会社を解散・清算することとなったときであっても、会社の清算手続が相当期間続く場合があります。 この会社の清算手続の期間中に、会社ができること・できないことについて、弁護士がまとめました。 「事業承継」の人気解説はこちら! [toc] そもそも会社の解散・清算とは? 会社を自分の意思でやめることとして、解散をするときに、解散後に行わなければならない、会社の債権債務関係の整理のことを、清算といいます。 会社に残った財産で、未払いの債務を支払い、残りの財産を分配するという ...

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事業承継

2019/3/8

事業承継で、後継者に求められる資質・要件は?ポイント4つ

後継者に対して事業承継をするとき、後継者候補として多くの人があがることがあります。例えば、実の息子、娘を後継者とする「親族承継」もあれば、社内の幹部役員を後継者としたり、事業承継のためにあらたに外部から後継者を連れてきたりすることもあります。 いずれの場合にも、会社・事業を継続していくために重要となるのが、「後継者の見極め」です。そして、後継者の資質を見極めるときに「お気に入りだから」といった感情が入らないように、客観的に見極めなければなりません。 資質・要件を満たさない後継者に継がせることは会社にとって ...

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事業承継

2019/3/7

事業承継して引退後の人生プランは?幸せな第二の人生の注意点3つ

事業承継を検討するときに、現在の経営者が、「会社を辞めたくない」「事業を後継者に譲りたくない」と考える大きな要因は、「引退後の人生プランに対する不安・心配」にあることが少なくありません。 事業承継に成功した社長ばかりで、皆幸せな第二の人生を歩めていれば、事業承継への心理的ハードルも下がるのでしょうが、実際にはそうでもありません。会社経営から離れたときから「抜け殻」のような人生を過ごす社長も実際にいます。 しかし、漠然とした引退への不安感で、事業承継を先延ばしに延期し続けると、準備が不十分なまま、引退時期を ...

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事業承継

2019/3/9

法的整理、私的整理とは?2つの会社整理の違い・メリットなど

「会社整理」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「会社整理」というのは、古くは、旧商法時代に、法律上の手続をあらわす正式名称でしたが、現在は、平成18年会社法施行とともに、「会社整理」の制度自体は廃止になっています。 しかし現在でも、会社をたたむ方法のことを一般的に「会社整理」といいます。この会社整理には、「法的整理」、「私的整理」という2つの会社のたたみ方がありますが、その手続き内容には、大きな違いがあります。 会社経営者が高齢化し、事業承継を考える際に、事業承継、M&Aなどとともに、会社を辞め、会 ...

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事業承継

2019/4/10

親族内承継の方法で事業承継するときの注意点を、弁護士が解説!

事業承継を行うときに、真っ先に思いつくのが、「自分の子どもに継いでもらおう」という承継方法ではないでしょうか。子どもが幼い場合であっても、なんとか子どもに事業を継いでもらおうと、一時的に妻や幹部社員に面倒をみてもらうという方もいます。 自分と血のつながった親族に、事業を受け継いでもらう承継方法のことを「親族内承継」といいます。「血のつながった実の子だから安心だ」と油断する方も多いですが、「親族内承継」ならではのメリット、デメリットや注意点が多くあります。 親族内承継の場合、特に、適任者の選定、承継する人の ...

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そもそも事業承継の専門家とは?

多くの中小企業が、少子高齢化の影響を受けています。つまり、創業オーナーである経営者が高齢化し、会社の業務を後継者に譲る必要があるけれども、子がいなかったり、いても全く無関係な仕事をしていたりして、後継者になれない、という悩みです。

このような少子高齢化の波の影響を受け、「事業承継」に関するご相談が増えています。「事業承継」といっても、上記のような事情で親族に承継できない場合、親族以外の社内の人材に承継したり、M&A(事業売却)したりといった選択肢も含まれます。

しかし、事業承継が、「子どもに受け継ぐ」というだけでなく多様化していることから、「どの手続を選択するのが適切なのか。」、また、「その事業承継手続でどのような準備が必要なのか」といった疑問を解決することが、会社経営者だけでは難しい場合があります。

「事業承継専門」、「事業承継が得意」とうたう専門家には、弁護士、税理士などの士業から、事業承継に強いコンサルタントなどまでさまざまです。「どの人が一番」というわけではなく、お抱えになっている問題ごとに、適切な相談窓口を選ばなければなりません。

「事業承継専門家」という1つの職業に統一されているわけではないことから、弁護士、医師などの資格業と異なり、誰でも事業承継の問題を取り扱うことができます。だからこそ、今回解説する、事業承継の問題ごとに「必要となる知識」を身に着けた専門家の選び方をご理解ください。

参 考
遺産相続に強い弁護士の選び方は、こちらをご覧ください。

いざ遺産相続が起こり、弁護士に相談、依頼することが決まったとしても、一般の方の中には、「知り合いに弁護士がいない。」という方も多いのではないでしょうか。広告などで法律事務所は知っていても、手元の遺産相 ...

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「経営の承継」を相談する専門家の選び方

「経営の承継」とは、事業承継の発端である会社経営者(社長)の死亡によって、おもに会社内で生じる、会社の事業を誰に承継するか、という問題のことをいいます。

この「経営の承継」という側面だけで見ても、さまざまな専門分野にまたがる知識が必要となり、多くの専門家の助けが必要となる可能性があります。

事業承継手法についての知識が必要

事業承継先についての知識について、「承継先」という観点から区分すると、大きく分けて、実子などに承継する「親族承継」、それ以外の社員・役員などに承継する「社内承継」、事業売却(M&A)によって社外に後継者を探す「社外承継」があります。

いずれもメリット・デメリットがあり、どの方法が適切かは、会社の状況、事業の内容などにあわせて比較検討が必要です。

また、承継手法についても、合併、会社分割、事業譲渡、株式譲渡など、その手法によって、対外的な債権債務関係の処理が必要となる場合があるなど、その手続きは手法によって異なります。

特に、株式を移転するときには、契約書が必要であったり、相続による株式の分散を避けるための生前贈与、遺言などの対策が必要であったりします。

そのため、弁護士の中でも、相続問題だけでなく、会社法など会社関連の法律に精通した知識が、事業承継を取り扱うためには必要となります。

参 考
「事業承継」と「解散」の比較については、こちらをご覧ください。

事業を営んでいる経営者の方の中には、相続・事業承継を目前にひかえたとき、「自分が死んだあと、会社はどうなるのだろうか」とご不安に思う方が多いです。 経営者である社長がお亡くなりになったとき、その後に残 ...

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後継者育成についての知識が必要

事業承継を円滑に成功させるためには、「誰に承継するか」という点がとても重要です。そして、後継者が決まったとしても、準備や教育なくしては事業承継は成功しませんから、後継者育成が必要となります。

事業承継を手掛ける専門家の中でも、後継者育成の知識を有している専門家であれば、社内の体制構築、権限関係の整理から、後継者への教育をし、円滑に事業承継を進めることができます。

この分野は、法律の専門家である弁護士、税務の専門家である税理士などの士業が担当することもありますが、後継者育成、教育を専門とするコンサルタントに依頼すべきケースも少なくありません。

参 考
事業承継の後継者に求められる能力・資質は、こちらをご覧ください。

後継者に対して事業承継をするとき、後継者候補として多くの人があがることがあります。例えば、実の息子、娘を後継者とする「親族承継」もあれば、社内の幹部役員を後継者としたり、事業承継のためにあらたに外部か ...

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経営面のアドバイスが必要

「経営の承継」に必要な知識の最後は、「経営」に関する知識です。当然ながら、経営リスクはあくまでも当事者会社のものですが、アドバイスをする立場としても、事業承継を専門的に取り扱う以上、会計、経営などに関する最低限の知識が必要となります。

経営課題の解決が、事業承継の方法、事業承継先の選定などに、密接にかかわってくる場合があるからです。

特に、承継すべき会社の資産の中には、現預金、不動産など形に見えるものだけでなく、信用、特許権・著作権・商標権などの知的財産権、顧客など、目には見えないけれども価値のあるものも多くあります。

会社の状況をよく理解し、事業承継によって伝えるべき真の価値が何なのかを理解してもらうためには、継続的なかかわりをもつ顧問弁護士、顧問税理士などの経営へのサポートが不可欠です。

「個人資産の相続」を相談する専門家の選び方

「個人資産の相続」とは、会社経営者(社長)でなくても生じる、死亡によって起こる相続問題のことをいいます。ただし、そのお亡くなりになったご家族が会社を経営していたことによって、そうでない人の場合と比べて、特別な注意点があります。

相続問題は、会社経営者でなくても起こる問題であり、対策が必要ですが、会社経営者の場合には、「会社(法人)と社長(個人)の財産がまじりあっている」という特性があるため、特別な配慮が必要となります。

必然的に、会社経営者の事業承継の相談窓口となる専門家には、通常の個人相続だけでなく、会社財産をも踏まえた相続対策を多く取り扱った経験と知識が必要となります。

争続対策

会社経営者の場合に、個人資産の相続が「争続」となり、相続トラブルが長期化してしまうと、個人資産の中に含まれている「会社の株式」「事業用に供している不動産」などが、あわせて相続トラブルに巻き込まれてしまいます。

そのため、争続が長期化するリスク、ダメージは、会社経営者ではない個人の方に比べて、格段に高いといわざるをえません。

参 考
遺産分割協議が揉める理由と対処法は、こちらをご覧ください。

「遺産分割協議」とは、法定相続人や、遺言によって相続人に指定された人が、相続財産(遺産)をどのように分けるかについて話し合いをする協議のことです。 遺産分割協議は、あくまで話し合いですから、円満に解決 ...

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相続税対策

会社経営者が特に気になるのが、税金問題ではないでしょうか。会社経営者であってもそうでなくても、相続を間近に控えた方にとって、相続税対策は非常に重要です。

事業承継のときに問題となる相続税対策についての問題も、相続税に強い税理士に相談しておきましょう。

参 考
相続税を安くする節税対策の基本は、こちらをご覧ください。

相続税は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10カ月以内に、税務署に対して申告し、納税しなければなりません。節税対策を全く行っていないと、相続税があまりにも高額となり、期間内に払いきれない危 ...

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事業承継は、「相続問題を守る会」にお任せください。

今回は、生前の事業承継対策や、死後の事業承継のトラブルにお悩みの方に向けて、事業承継についてどの専門家を相談窓口としたらよいかについて解説しました。

事業承継対策とひとことで言っても、要求される専門的な経験、知識は多岐にわたります。そして、それら多分野が複雑に絡み合い、複数の専門家の助けを借りなければならないことも少なくありません。

「相続財産を守る会」では、ご相談いただいた方の問題を切り分け、適切な専門家をご紹介することによって、複雑困難な事業承継問題の解消を得意としています。

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弁護士法人浅野総合法律事務所

弁護士法人浅野総合法律事務所は、銀座(東京都中央区)にて、相続問題、特に、遺言・節税などの生前対策、相続トラブルの交渉などを強みとして取り扱う法律事務所です。 同オフィス内に、税理士法人浅野総合会計事務所を併設し、相続のご相談について、ワンストップのサービスを提供しております。

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