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相続税

財産を、経営する会社に贈与すると税金がかかる?【税理士解説】

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財産をたくさん貯めたままお亡くなりになって、相続税として税金をとられてしまうくらいだったら、できるだけ早くから、事前の生前対策をしておきたいものです。

今回は、会社の経営者であり、個人としても豊富な財産を持っている方に向けて、個人資産を会社に贈与したときにかかる税金(贈与税・法人税・所得税など)について、税理士がわかりやすく解説します。

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2019/2/7

相続した不動産を交換するとき、所得税を節税できる?【相続Q&A】

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2018/12/23

暦年贈与信託とは?メリット・デメリットや利用方法、注意点など

「暦年贈与」とは、毎年繰り返して贈与を行うことをいいます。相続の場面では、相続税の節税対策として、お亡くなりになる前(生前)に、ご家族、親族に対して毎年贈与を行うことをいいます。 暦年贈与のうち一定額(受贈者1名につき1年110万円)の範囲内は贈与税が非課税となるため、お亡くなりになって相続で財産移転して相続税を支払うよりも、負担する税金の合計額が少なくなります。 暦年贈与には、「非課税の贈与のつもりだったのに、税務署に否認されて、贈与税を課税されてしまう。」という落とし穴がありますが、このような事態をで ...

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財産を、経営する会社に贈与しても、贈与税はかからない!

個人から法人へ、財産を贈与する場合には、贈与税はかかりません。贈与税とは、個人間で「贈与」によって財産を移転したときに、基礎控除(年間110万円)をこえる贈与額に対して課税される税金だからです。

つまり、個人資産を、自分の経営する会社に贈与しても、贈与税は非課税です。

しかし、財産をお持ちの資産家が、個人の財産を、自分が経営する会社に贈与するときに、全く税金がかからないわけではありません。むしろ、贈与税はかからないものの、次に解説するとおり、法人税、所得税の課税を受けることで、贈与税よりも多くの税金を支払わなければならないこともあります。

【法人側】法人税がかかる

個人の資産を、贈与によって自分の経営する法人に移したとき、法人側では、贈与を受けることで利益が出たことになります。

つまり、会社(法人)側としては、財産を個人から「時価でもらった」ことを意味するため、財産の贈与を受けた法人には「受増益」が発生します。この「受増益」は、法人税の課税対象となります。

資産を受け取ったことで、法人に利益が発生する結果、その利益に対する法人税の課税があるわけです。

個人の財産を、贈与によって自分の経営する法人に財産移転したときに、法人側(会社側)にかかる法人税は、次の計算式によって算出します。

  • 法人税の金額=(所得+受贈益)×税率

所得は、法人の当期純利益に一定の加減算をして算出します。

法人税の税率

期末の資本金または出資金 所得金額 法人税率
1億円以上 23.2%
1億円以下 800万円以上 23.2%
1億円以下 800万円未満 15%

※ ただし、資本金または出資金が1億円以下であっても、資本金5億円以上の大法人の子会社などは除きます。

【個人側】所得税がかかる

個人の財産を法人に移しても、贈与税はかからないものの会社側に法人税が課税されることを解説しました。一方、財産を贈与した側の故人にとっても、所得税の課税が増えることとなります。

具体的には、税金の専門用語で「みなし譲渡所得課税」という課税が発生します。「譲渡所得」とは、譲渡して代金をもらったときにその代金額に対して課税される税金ですが、「みなし譲渡所得課税」とは、代金をもらっていなくても、代金をもらったものとみなして課税される税金のことです。

「みなし譲渡所得課税」は、次の計算式によって算出します。

みなし譲渡所得課税の金額=(収入―経費―特別控除)×税率

経費には、取得費用、譲渡費用が入ります。特別控除とは、マイホームの譲渡等の一定の譲渡に該当する場合、一定額を控除する仕組みです。マイホームを譲渡し、条件を満たす場合には、3千万円の特別控除を受けられます。

土地や建物を譲渡した場合の税率は、次のとおりです。

みなし譲渡所得税の税率

  • 売却した年の1月1日時点で保有期間5年以下の資産
国税(所得税+復興特別所得税) 住民税
30.63% 9%
  • 売却した年の1月1日時点で保有期間5年超の資産
国税(所得税+復興特別所得税) 住民税
15.315% 5%

みなし譲渡所得課税の発生する、個人と法人間の贈与では、個人から経営する会社に対して贈与する財産の種類、財産の時価に注意が必要です。贈与のしかたによっては、課税対象とならない場合もあるからです。

注意ポイント

現金で贈与した場合、「みなし譲渡所得課税」が発生しない
時価の半分未満の金額で譲渡しても、時価相当額で譲渡したこととなる
一定の要件を満たす公益法人への贈与は、「みなし譲渡所得課税」が発生しない

したがって、資産を有する資産家の方が、相続税の生前対策として、その経営する会社(法人)に贈与をするとき、「みなし譲渡所得課税」ができるだけ発生しない、もしくは安く抑えられるようにするためには、事前に税理士への相談が重要となります。

贈与税も課税される場合あり!(同族会社の場合)

相続税の生前対策で、個人から法人へ財産を移転しようと考えるとき、法人税、みなし譲渡所得税の課税に注意をしなければならないことをご理解ください。贈与税は基本的にはかかりませんが、例外的に、贈与税まで課税されてしまうケースがあるため、注意が必要です。

法人税、所得税に加えて、贈与税まで課税されてしまうのは、贈与によって財産を移転する法人が、「同族会社」のケースです。同族会社とは、株主が自分自身であったり、自分の家族であったりする会社のことをいいます。

同族会社の場合に、資産家の方が、個人の資産を会社(法人)へ贈与すると、その贈与によって株式の価値があがり、株式の上昇による収益に対して、株主に贈与税が課税されてしまうことがあります。

このときの株主にかかる贈与税は、次の計算式によって算出します。

  • 贈与税=(贈与財産の価額―基礎控除110万円)×税率―控除額

贈与税の税率

基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10%
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1000万円以下 40% 125万円
1500万円以下 45% 175万円
3000万円以下 50% 250万円
3000万円超 55% 400万円

この場合、法人税、所得税、贈与税が3重でかかり、とても高い課税負担を負うことになりかねないため、注意が必要です。

生前対策は、「相続財産を守る会」にお任せください!

いかがでしたでしょうか。

今回は、個人の資産を多く有している方が、相続税の生前対策で検討することの多い、「個人から法人への贈与による財産移転」について、税務面における重要な注意点を、税理士が解説しました。

個人から法人への贈与は、原則として贈与税がかからないものの、法人税、所得税がかかる結果、思わぬ税負担を受けなければならないことがあります。

特に、財産移転先の法人は、相続税の節税対策の場合、自分が100%の株式を持っている資産管理会社であることが多く、その場合、法人税、所得税に加えて贈与税の負担まで負うこととなり、節税対策の効果が薄れてしまいます。

「相続財産を守る会」には、相続税の節税対策、生前対策に詳しい税理士が在籍していますので、個人・法人間の贈与による財産移転前に、どの程度の税金がかかるかの試算をお任せいただき、アドバイスを受けることが有用です。

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