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事業承継

清算手続中の会社ができること・できないことを弁護士が解説!

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事業承継・M&Aなどを行うことができず、会社を解散・清算することとなったときであっても、会社の清算手続が相当期間続く場合があります。

この会社の清算手続の期間中に、会社ができること・できないことについて、弁護士がまとめました。

「事業承継」の人気解説はこちら!

事業承継

2019/3/14

事業承継について相談する専門家の選び方は?ポイント3つ

「事業承継を成功させたい」と考えたとき、専門家のサポートは不可欠です。しかし「事業承継の専門家」とひとことでいっても、そもそも「事業承継」自体がとても広い分野の知識が必要であるため、1つの業種に限定できるわけではありません。 そのため、「事業承継について専門家のアドバイスをもらいたい」「事業承継についてもっと知りたい」と考えても、誰に相談したらよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。 今回は、事業承継問題を、「経営の承継」、「個人資産の相続」という2つの面に区分して、それぞれの分野で気を付け ...

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事業承継

2019/3/8

事業承継で、後継者に求められる資質・要件は?ポイント4つ

後継者に対して事業承継をするとき、後継者候補として多くの人があがることがあります。例えば、実の息子、娘を後継者とする「親族承継」もあれば、社内の幹部役員を後継者としたり、事業承継のためにあらたに外部から後継者を連れてきたりすることもあります。 いずれの場合にも、会社・事業を継続していくために重要となるのが、「後継者の見極め」です。そして、後継者の資質を見極めるときに「お気に入りだから」といった感情が入らないように、客観的に見極めなければなりません。 資質・要件を満たさない後継者に継がせることは会社にとって ...

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事業承継

2019/4/10

事業承継の選択肢は3つ!親族内承継・社内承継・M&Aの比較!

事業承継を行うとき、その方法には3つの選択肢があります。それが、親族承継、社内承継、そして、M&Aです。 この3つの事業承継の選択肢は、「どれが正しい」というものではなく、会社の状況、経営者や後継者のお気持ちなどによって、「どの選択肢が適切か」という観点で考える必要があります。 特に、事業承継は、下準備からはじまり実際に承継(前経営者の引退)のタイミングに至るまでには、長期間かかることもあり、当初は親族承継で考えていたが、進めているうちにM&Aの条件面が有利だと方針転換した、というケースもあります。 そこ ...

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事業承継

2019/3/8

「遺留分に関する民法の特例」を利用し事業承継を円滑に進める方法!

会社の経営をしている人が、その事業を後継者に引き継ぎたいと考えたときに行うのが「事業承継」です。しかし、民法には、最低限相続できる権利である「遺留分」が定められているため、これが事業承継の弊害となる場合があります。 法定相続人の遺留分を侵害するような事業承継の対策を、生前贈与や遺言などによって行った結果、遺留分減殺請求権を行使され、思った通りに事業承継が進まないリスクがあります。最悪の場合、株式が分散し、事業の支配権をめぐって、家族間のトラブルが激化します。 そこで今回は、円滑な事業承継のために、遺留分に ...

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事業承継

2019/1/26

会社をたたむ適切なタイミングとは?事業を生かす方法はある?

日本にある数多くの会社のうち、そのほとんどが中小企業であるといわれています。日本の会社の99%以上は中小企業であり、上場企業はごくわずかの割合に過ぎません。 上場企業であれば、会社の経営状況が悪化したとしても、株式の発行を通じて、株主となる投資家から資金調達することも可能ですが、中小企業は、そうはいきません。中小企業の経営状況が悪化したときには、資金調達は、銀行などの金融機関からの借入に頼らざるを得ず、その場合、社長(代表者)の個人保証が必要なことも少なくありません。 中小企業の経営がうまくいかなくなった ...

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そもそも会社の解散・清算とは?

会社を自分の意思でやめることとして、解散をするときに、解散後に行わなければならない、会社の債権債務関係の整理のことを、清算といいます。

会社に残った財産で、未払いの債務を支払い、残りの財産を分配するという清算手続きは、会社を解散して法人格を消滅させるために、必ず行っておかなければなりません。

会社の解散決議をしたからといって、すぐに会社がなくなるわけではなく、清算手続き中は、会社は、「会社の清算をすること」を目的に、存続し続けます。

なお、会社が債務超過、支払不能に陥っているときは破産の方法により、また、会社をやめたいけれども後継者や社外の人に譲りたいときには、事業承継、M&A(事業売却)といった方法も検討できます。

参 考
「解散」と「事業承継」のメリット・デメリットの比較は、こちらをご覧ください。

事業を営んでいる経営者の方の中には、相続・事業承継を目前にひかえたとき、「自分が死んだあと、会社はどうなるのだろうか」とご不安に思う方が多いです。 経営者である社長がお亡くなりになったとき、その後に残 ...

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清算手続き中の会社ができること

さきほど解説したとおり、解散決議をしても、清算手続きが終わるまでは、会社の法人格は消滅しません。しかし、この清算手続き中の会社は、自由に事業活動をおこなえるわけではなく、できること、できないことがあります。

まず、会社は、定款に記載された目的の範囲内で、法的な権利能力を持つこととされていますが、これに対して、清算中の会社は、「清算」という目的の範囲内でのみ存続していますから、この範囲内の行為しか行うことができません。

では早速、清算手続き中の会社であっても行うことのできる行為について、弁護士が解説します。

現務の結了

現務の結了とは、会社がこれまでに行ってきた事業活動を終了させる行為のことをいいます。清算中の会社では、「清算人」が、会社を代表して現務の結了を行います。

現務の結了のもっとも重要な内容は、取引先・仕入先など対外的な取引関係の終了と、対内的な労働者(従業員)との労働契約の解消です。

原則として、新しい取引行為をすることはできませんが、現務の結了のために、在庫品の売却や、すでに仕掛品を完成させることといった行為が可能です。金銭の借入も可能で、その借入のために抵当権などを設定することもできます。

債権の取り立て

清算中の会社がもっている債権を取り立てることは、清算中の会社の財産を増やすことにつながり、弁済できる債務の額や、分配できる残余財産を増やすことにつながりますので、当然ながら、清算手続き中の会社であっても行うことのできる行為です。

財産の換価処分

清算中の会社が所有している財産についても、債務の弁済に充当したり、残余財産として分配にあてたりするためには、お金に変えなければなりません。これを財産の換価処分といいます。

財産を換価処分する行為も、清算手続き中の会社であっても行うことのできる行為の1つです。

債務の弁済

清算手続き中の会社に債務が残っている場合には、債務を弁済しなければ清算手続きを終えることができません。

会社に残っている財産では、債務を支払いきることができない場合には、特別清算、破産、会社更生、民事再生など、通常清算以外の方法によって会社をたたむことを検討しなければなりません。

残余財産の分配

最後に、清算手続き中の会社の財産から、すべての債務を弁済し終えた後、残った財産については、株主に分配をします。これを、残余財産の分配といいます。

したがって、残余財産の分配は、清算手続き中の会社であっても行うことの可能な行為の1つです。

株式発行・社債発行

会社の清算手続きをスムーズに進めるために、清算させるための資金を、株式・社債といった方法によって資金調達することができます。資金調達のための借入も可能です。

そのため、株式発行、社債発行は、清算手続き中の会社であっても、行うことのできる行為です。

本支店の移転、支店設置、商号変更

清算手続き中の会社は、これ以上業務を拡大することができません。そのため、拠点を移転したり設置したりすることによって、新たな事業活動を行うことはできません。

しかし、会社法上、本店や支店を移転させたり、支店を設置したり、支配人を選任したりする行為は、清算手続き中の会社であっても行うことのできる行為です。

商号を変更したり、目的を変更したりすることも、清算中の会社であっても行うことができます。

清算手続き中の会社ができないこと

以上のとおり、清算手続き中の会社であっても、かなり多くの活動をすることができることをご理解いただけたでしょうか。

しかし、以上に解説した、清算中の会社であってもできる行為は、いずれも、清算という目的の範囲内で行うことができるに過ぎません。そのため、会社を存続させ、発展させるのに資する行為は、やはり清算中の会社では行うことが不可能です。

そこで次に、清算手続き中の会社では行うことのできない行為について、弁護士が解説します。

営業行為(売掛金回収をのぞく)

会社の解散決議を行い、清算手続き中の会社は、これ以上の営業行為を行うことはできません。営業行為をおこなったり、売上をあげたりする行為は、解散・清算の目的と正反対のことですから当然です。

ただし、さきほど解説したとおり、債務の弁済や残余財産の分配額を多くするためにも、売掛金の回収を行うことは可能です。

資本金額の減少

資本金額を減少させることを、「減資」ともいいます。

資本金額を減少させることは、清算手続き中の会社が行うことのできない行為の1つです。

剰余金の配当

利益を株主に配当することは、清算手続き中の会社の場合には行うことができません。というのも、利益があるのであれば、債務を弁済し、そのあとで残った財産を分配すべきだからです。

利益を、剰余金として株主に配当することを、清算中の会社に許してしまうと、債権者の利益を不当に害するおそれがあります。

自己株式の取得

自己株式を取得することは、剰余金の配当と実質的に同じ意味があり、やはり債権者の利益を害するため、清算手続き中の会社が行うことのできない行為です。

ただし、無償取得、解散前の買取請求など、解散・清算のタイミングで自己株式の取得が許される例外的なケースもあります。

合併、会社分割、株式交換、株式移転など

合併、会社分割、株式交換、株式移転などは、いずれも、今後会社を存続させるための手続であるため、清算中の会社は、これらの手続を行うことができません。

ただし、合併、会社分割については、合併存続会社、分割承継会社という、その手続きによって生き残る会社になることはできないものの、合併消滅会社、分割会社という、その手続きによって消滅する会社になることは、清算中の会社であっても可能です。

第三者の保証人になること

清算手続き中の会社であっても、お金を借りたり、その借入のために自社所有の不動産に担保設定をしたりできると解説しました。

しかし、第三者の債務を保証することは、清算手続きに必要な行為とは考えられないため、清算手続き中の会社は行うことができません。

事業承継は、「相続財産を守る会」にお任せください!

今回は、事業承継、事業売却(M&A)をおこなわず、会社を終了するために解散・清算手続きを行う際に注意すべき、「清算手続き中の会社ができること、できないこと」について、相続、事業承継に強い弁護士が解説しました。

事業承継や事業売却(M&A)、もしくは、破産などの方法によって会社をやめるときには、弁護士に依頼する方が多いでしょうが、解散・清算を進めるときにも注意点をしっかり理解できるよう、ぜひ弁護士に法律相談ください。

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弁護士法人浅野総合法律事務所は、銀座(東京都中央区)にて、相続問題、特に、遺言・節税などの生前対策、相続トラブルの交渉などを強みとして取り扱う法律事務所です。 同オフィス内に、税理士法人浅野総合会計事務所を併設し、相続のご相談について、ワンストップのサービスを提供しております。

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