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【司法書士村山澄江】民事信託で、家族の未来を「まるく」する!

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「民事信託」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。相続の不安、事業承継の疑問などの一部は、民事信託と成年後見を活用することによって、より円満に解決をすることが可能となります。

「民事信託」とは、特定の受託者に対して、財産の管理を任せることをいいますが、その中でも相続対策としてよく利用される家族間の信託を、「家族信託」と呼ぶこともあります。

今回は、女性ならではの話しやすい相談と、きめ細やかな配慮の行き届いたサービスに定評のある、成年後見と民事信託を専門的に取扱う、司法書士村山澄江先生にお話をお聞きしました。

 お話を伺った方


司法書士村山澄江事務所
代表 村山 澄江
家族の未来を丸くする専門家であり、成年後見と民事信託に特に注力しているのが、私達の事務所の強みです。

円滑な相続のために、成年後見人ができることは?

――まず、村山先生が得意分野とされて、書籍も出版されている「成年後見人」について教えてください。

村山(以下、敬称略):

「成年後見人」とは、判断能力が低下してしまった方の財産を守り、人間らしい生活ができるよう保護する人のことです。

とはいえ、成年後見人になっても何をやったらよいのか、基本的なことからわからないことばかりかと思います。成年後見人についての基本的なお話を、書籍にまとめていますので、参考にしてください。

――村山先生が、成年後見の手続代行サービスに注力しはじめたきっかけは、どのようなものですか?

村山:開業当時、高齢者の多い地域にいたため、必然的に相続や成年後見の相談が多かったのですが、家族の方が働きながら書類を作成したり集めたりするのが大変という声が多く、申立て手続きの代行サービスをするようになりました。

――なるほど、開業当時のご相談がきっかけだったのですね。やはり、高齢者の方には、資料収集などはつらいものですね。
成年後見の申立てを行ったり、成年後見人を務めたりする中で、村山先生が大切にしていることがあれば、教えてください。円満な相続を実現するために、気を付けておいたほうがよいことはありますか?

村山:申し立てに関しては、裁判所の最近の傾向や、希望通りの方が後見人として選任される可能性がどのくらいなのかを検討し、なるべく希望通りになるよう、申し立て内容を工夫します。

自分が後見人に就任するケースにおいては、家族や介護関係者との連携を大事にして、親族にも安心して任せていただける関係づくりをしています。

民事信託・家族信託の活用方法

――民事信託、家族信託を活用した相続、事業承継の方法が注目されていますが、村山先生が信託に注力しはじめたのはなぜですか?

村山:成年後見の手続きの依頼が来るたびに、もっと早くこのご家族とお会いできていれば後見人を就けずに財産管理を行うことができたのではないか、というケースが増えてきたからです。

ーー成年後見では、相続対策が間に合わないケースも多いのでしょうか。

村山:成年後見制度はとても大切な制度ではありますが、誰が成年後見人に就くのかが不確定なところが弱点だと感じています。

家族や信頼できる専門家が選任された場合は問題がないのですが、そうではない人が選任されてしまった場合に悲劇が起こります。例えば、まったく親族と関わろうとせず、勝手に先祖代々大切にしてきた土地を売ってしまい、トラブルになるような専門家もいます。

また、専門家が後見人に選任された場合、被後見人がお亡くなりになるまで、毎年、最低でも24万円(年間)の報酬が発生することになるので、長生きされた場合は費用面でも不利になることがあります。

ーー民事信託を活用しておけば、そのようなことにはならなかったのに・・・ということですよね?

村山:元気なうちに家族に財産を信託しておくことができていたなら、ご本人が認知症になってしまったとしてても、ご本人の意思に従った内容で、家族だけで財産管理をしていくことが可能になります。

自宅を売却して施設に入居させるためだけに成年後見人を申し立てなければならなかったご家族には、家族信託をもっと早く知っておいていただきたかったという思いが強いです。

――民事信託(家族信託)を活用した相続、事業承継のメリットは、どのようなものでしょうか。民事信託(家族信託)を利用するかどうかお迷いの方に向けて教えてください。

村山:家族信託の3大メリットは、①財産の所有者が認知症になっても柔軟な財産管理ができる、②遺産の承継者を何段階にも指定ができる、③共有不動産のリスクを解消できる点です。

②はどうゆうことかというと、例えば、先祖代々守りたい土地を信託する場合、自分が死亡したら息子へ、息子が死亡したら孫へ、というように2段階以上決めておくことができます。遺言書では1段階しか法的な効力がありません。

ーー逆に、民事信託(家族信託)を利用することにデメリットはありますか?

村山:家族信託のデメリットは、①信託財産に入れた財産と入れなかった財産での損益通算禁止のルールがある、②精通している専門家が少ない、③信託契約作成時のコンサルティングにある程度費用がかかる点でしょうか。

賃貸物件を多く所有している方が家族信託をしたい場合は、税理を含めた専門家チームに相談することをオススメします。③の費用に関しては、もしも成年後見人を選任しなければならなくなった場合の費用リスクと比べたら安いと考える方が多いようです。

――ご家族ごとに状況が異なり、必ず正しい相続、事業承継というものはないかと思いますが、村山先生がご担当された中で、民事信託、家族信託を活用した相続の成功例があれば教えてください。

村山:高齢のお母様の物忘れがひどくなってきたので、自宅と預貯金を家族信託するという選択をされたご家族がいらっしゃいました。

家族信託を締結し、その内容に基づき、ご自宅の名義をお子様の名前に変更しました。それから半年程度で認知症になられたそうです。家族信託をやっておかなかったら、売却するためだけに成年後見人を選任しなければならず、間に合ってよかったとおっしゃっていました。

民事信託・家族信託にかける思い

――将来必ずやってくる相続問題に、不安、心配を感じていらっしゃる方も多いかと思いますが、民事信託(家族信託)を活用してほしいのは、特にどのような人ですか?

村山:親が高齢で財産管理のサポートが必要になってきたご家族や、遺言書を書いてほしいけど子供からは言い出しにくいというご家族です。

遺言書の提案はしにくいことが多いと思いますが、信託契約の提案は皆さんやりやすいようです。注意していただきたいのは、家族信託がめちゃくちゃいいよって話でなないので、家庭の家族関係や財産状況によって、家族信託がいいのか、ほかの方法がいいのか、よく検討していただきたいです。

――お話は変わりますが、主夫として活動する旦那様とご結婚され、仕事と家族、育児を両立される、とても多忙な毎日とお聞きしました。ご家庭のあり方と、司法書士として相続に携わることに、良い相乗効果があるのでしょうか。

村山:子供ができたことによって、子供に大変な思いをさせたくないという親御さんの気持ちがよくわかるようになりました(笑)。

それまでほとんど知らなかった感情の発見です。

両立は体力勝負ではありますが、家庭での自分のメンタルが安定していると仕事も集中力があがるようで、なんとかなっています。家族の協力体制には感謝しています。

村山先生の民事信託セミナーの風景

――村山先生は、セミナー、講演やメディア出演なども精力的に活動されていますが、特に伝えたいメッセージはありますか?

村山:「知らないと選択できない」という情報弱者にならないために、とにかく多くの方に、今できることを知っておいていただきたいという気持ちです。選択肢を知ったうえで、何か対策をするのか、あえて何もしなくても大丈夫そうなのかを選んでいただきたい。死はいつか必ず訪れますし、認知症のリスクも低くはないのです。

――民事信託・家族信託で、今後の相続対策をしたいというご相談者に向けて、一言メッセージをお願いいたします。

村山:なんとなく不安。そんな些細なきっかけでもいいので、まずは専門家に相談してみてください。原状を把握するだけでも、ものすごくすっきりしますよ。

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弁護士法人浅野総合法律事務所は、銀座(東京都中央区)にて、相続問題、特に、遺言・節税などの生前対策、相続トラブルの交渉などを強みとして取り扱う法律事務所です。 同オフィス内に、税理士法人浅野総合会計事務所を併設し、相続のご相談について、ワンストップのサービスを提供しております。

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