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遺産分割

親を介護したら、多くの財産を相続できる?相続分を増やす方法は?

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介護が必要となった方がお亡くなりになるとき、お亡くなりになる直前の介護負担は相当大変なものとなることが予想されます。介護の貢献をたくさんした相続人にとっては、より多くの財産を相続したいと考えるお気持ちは当然のことです。

しかし、既に同居をしていなかったり、遠方に嫁いでしまったりして、介護を受け持たなかった相続人が、「法定相続分通りこそが公平」、「介護負担など同居していればそれほど重くないのでは」と反論してきて、「争続」となってしまうことも少なくありません。

そこで今回は、お亡くなりになった方(被相続人)の介護に献身した相続人が、より多くの相続財産を得るための方法について、相続に強い弁護士が解説します。

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遺産分割

2018/11/12

遺産分割調停とは?申立てから調停成立までのわかりやすい手続の流れ

遺産分割調停とは、相続財産(遺産)の分割方法について、家庭裁判所において、調停委員の関与のうえで話し合いを行うことです。遺産分割協議が、いざ進めると相続人本人間だけでは思ったようにまとまらないとき利用すべき制度です。 ご家族がお亡くなりになる前は「親戚関係はうまくいっているから、相続トラブルは起こらないはず。」という家族間も、遺産分割調停が長引くケースも少なくはありません。遺産分割調停が長引くと、相続人は精神的に疲弊します。 よくある相続相談 遺産分割調停を、家庭裁判所に申し立てる方法、必要書類を知りたい ...

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2019/1/28

代襲相続人には遺留分減殺請求権がある?認められる遺留分の割合は?

少子高齢化が進み、お子さんが生きているうちに、親のほうが先に亡くなってしまうというケースも稀ではなくなってきました。被相続人の死亡よりも前に、既に相続人がお亡くなりになっていると、その子が代わりに相続をする「代襲相続」が発生します。 代襲相続は、子が死亡しているときは孫、孫が死亡しているときは曾孫(ひまご)へと延々続いていきますが、代襲相続人の相続に関する権利は、代襲される人(お亡くなりになった相続人)と同内容の権利を持つことになります。 そこで、生前贈与や遺贈などによって最低限相続できる遺留分を侵害され ...

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2019/2/19

連帯保証人の保証債務を、複数人で相続したとき、どう分割する?

相続人は、プラスの財産だけでなくマイナスの財産も相続する結果、親が有する、「連帯保証人」という地位も相続することになります。マイナスの財産を相続したくない場合には、家庭裁判所に相続放棄を申述するしかありません。 しかし、相続人が複数いるとき、不動産、動産、預貯金といった、遺産分割をイメージしやすいプラスの財産と異なり、連帯保証人としての保証債務は、どのように分割するのでしょうか。 特に、連帯保証人は、「分別の利益」が認められず、債権者から請求されたら、共同保証人がいたとしても全額返済をしなければならないこ ...

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2018/12/12

遺産相続は、いつ弁護士に相談する?依頼すべき適切なタイミングは?

遺産相続のトラブルを抱えてしまったとき、弁護士に相談をするタイミングに「早すぎる」ということはありません。むしろ、できるだけ早いタイミングで一度ご相談をいただいた方が、先の方針も見据えた有効なアドバイスができます。 一方で、弁護士に相談、依頼するには、相談料や着手金など費用がかかるため、依頼すべき適切なタイミングに初めて遺産相続問題を相談、依頼したいと考える相続人の方が多いのではないでしょうか。 「もう少し問題が深刻化したら。」「まだ自分一人で解決できるはず」と考えて遺産相続問題を弁護士に相談せず、依頼の ...

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2018/11/4

相続人になれない?「相続欠格」・「相続廃除」とは?違いは?

民法に、相続人になることができると定められている人のことを「法定相続人」といいます。法定相続人は、本来、必ず相続人になることができますし、相続権を侵害されても「遺留分」という考え方で守られています。 しかし、法定相続人であっても、相続人になることができない場合があります。被相続人側からしても、法定相続人であっても、どうしても相続人にしたくない、というケースがあるのではないでしょうか。 よくある相続相談 「相続欠格」と「相続廃除」の違いを知りたい。 被相続人の立場で、法定相続人から虐待を受けているため、相続 ...

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【原則】法定相続分にしたがった相続

介護の負担を多く負った相続人が、少しでも多くの相続財産を得ようとするためには、まずは原則的な相続のルールである「法定相続分」を理解するようにしてください。後ほど説明する「寄与分」も、法定相続人でなければもらうことができないからです。

法定相続人となる人は、民法で定められています。配偶者(夫または妻)は必ず法定相続人となり、その他の法定相続人は、「子・孫>両親・祖父母>兄弟姉妹」の順に、優先順位の高い血族が、法定相続人となります。

内縁の妻、事実婚のパートナー、認知されていない隠し子などは、どれほど被相続人の介護に貢献したとしても、民法のルールでは相続人になることができません。

参 考
法定相続人の範囲・順位と割合は、こちらをご覧ください。

身近なご家族がお亡くなりになってしまったとき、「誰が財産を相続することができるのだろう。」と不安に思うことでしょう。 遺言・遺書などがのこされていたなど、お亡くなりになったご家族の意思が明らかでない場 ...

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法定相続人となる続柄の人が、相続開始時に既にお亡くなりになっていたときには、その子が代わりに相続する「代襲相続」が起こります。

参 考
代襲相続の範囲・割合とケースごとの解説は、こちらをご覧ください。

「代襲相続」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。「代襲相続」を知ることによって、いざ相続が発生したとき、誰が、どれだけの遺産(相続財産)を相続できるかがわかります。 通常、相続が発生した ...

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法定相続人となる血族が確定できたら、その法定相続人の種類に応じて、次のとおりの割合で相続をすることとなります。この原則的なルールを「法定相続分」といいます。

法定相続人が配偶者と子の場合 配偶者が2分の1、子が2分の1(子が複数の場合には、人数で等分)
法定相続人が配偶者と両親・祖父母の場合 配偶者が3分の2、両親・祖父母が3分の1
法定相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合 配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1
法定相続人が配偶者のみの場合、もしくは、その他の血族のみの場合 法定相続人となる続柄の人が、すべての相続財産を人数で等分
参 考
法定相続分の割合については、こちらをご覧ください。

法定相続分とは、その名のとおり、「法律」で定められた「相続分」のことをいいます。民法で、「誰が、どの程度の割合の相続財産を得ることができるか」ということです。 法定相続分は、お亡くなりになったご家族( ...

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介護をした人が、より多くの相続財産をもらう方法

原則的な相続のルールを理解していただいたところで、他の相続人と比べて介護に尽力した相続人が、より多くの相続財産をもらう方法について解説します。

被相続人の介護を理由として、多くの財産をもらう方法には、次の2つがあります。

  • より多くの相続財産を相続させるという内容の遺言を書いてもらう
  • 寄与分を主張する

相続財産を多くもらうための各方法について、その具体的なやり方と注意点を、弁護士が順に解説していきます。

遺言を書いてもらう方法

まず、あなたが介護に尽力をし、他の相続人は、お亡くなりになる方の面倒をいっさい見ずに任せきりにしていたという場合には、お亡くなりになる方(被相続人)もまた、長年献身的に介護してくれた人に多くの財産を譲りたいと考えていることが多くあります。

この場合には、被相続人があなたに多くの財産を譲りたいと考えて遺言を書いたとしても、他の相続人が反対してくる可能性がありますから、遺言にしたがった相続が円滑に進むよう、注意しなければならないポイントが多くあります。

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遺言

2019/3/5

夫婦で一緒に遺言書を作成するときの注意点と、共同遺言の禁止

相続対策を検討するとき、相続問題は、ある1人の問題ではありません。ご家族全体の問題であるという自覚をもって、家族全員で話し合いをしながら、遺言書の作成など生前対策を進めるのはとても効果的です。 しかし、夫婦で一緒に遺言書を作成しようと考えるときには、注意点があります。それは、「共同遺言」が禁止されているということです。 夫婦の相続財産(遺産)の行方について、将来のことは未定ですので、「原則として配偶者(夫や妻)に残す。しかし、配偶者が死亡している場合には、長男に残す」と遺言したいとき、どのように進めたらよ ...

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遺言

2018/10/18

【弁護士が解説】公正証書遺言の書き方の注意点と4つのメリット

公正証書遺言は、自筆証書遺言、秘密証書遺言といった、その他の遺言の形式に比べて、確実性が高く、偽造、改ざんをされにくい点で、最もお勧めの遺言方法です。 遺言書を作成して遺言を残そうと、弁護士、税理士、司法書士などの相続の専門家に相談にいくと、真っ先に勧められるのが、公正証書遺言の作成であることが多いのではないでしょうか。 公正証書遺言を作成するときには、弁護士などの専門家に依頼する方が多いですが、公正証書遺言についてのポイントを、最低限理解してご依頼いただくのがよいでしょう。 よくある相続相談 公正証書遺 ...

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遺言

2019/2/11

遺言者より先に相続人が死亡した場合の対応は?代襲相続できる?

遺言をのこしてくれたご家族(遺言者)が、「全ての財産を相続させる」と遺言に書いてくれたのに、その遺言者よりも先に、財産をのこされる側の相続人(受遺者)がお亡くなりになってしまった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。 受遺者はもはやこの世にいないわけですから、遺言書の通りに相続させることはできません。相続問題において、相続人が先に死んでしまったときにその子が代わりに相続する「代襲相続」がありますが、遺言の際には同様の状況でも「代襲相続」とはなりません。 そこで今回は、例えば祖父が、「長男にすべての財 ...

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遺言

2018/12/7

遺言を残さないと危険?遺言書を絶対に書いておくべき人とは?

「遺言を書いておいたほうがよいのでしょうか?」という相続相談が、弁護士のもとに多く寄せられています。結論からいうと「遺言を書かないほうがよい」という人はいません。 相続人も相続財産も、相続債務も全くない、という人でない限り、「遺言を書いた方がよい。」というアドバイスを差し上げることとなります。むしろ、「遺言書かないと危険だ」というリスクある方もいます。 今回は、その中でも「絶対に遺言書を書いておいた方がよい(むしろ、遺言を書かないと不利益がある、損をする)」と強くお勧めしたい方について、相続に詳しい弁護士 ...

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遺言

2018/8/8

自筆証書遺言が作成しやすくなりました!【2018年法改正】

「遺言を作ろう。」と考えている方に朗報です。 2018年7月に、相続分野の法律が改正されました。これによって、2019年からは、遺言が、より簡単に残しやすくなります。 というのも、「遺言」とひとことでいっても、「遺言」にはいろいろな形式があり、それぞれの形式ごとに、満たさなければならない要件があります。 「遺言」の法律上認められる要件を欠いてしまうと、せっかく遺言を作ったのに、お亡くなりになった後に「無効」となってしまい、「遺言」を作成した意思が実現できなくなってしまいます。 今回のテーマである「自筆証書 ...

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有効な遺言を残す

介護をしているとき、寝床で「あなたに相続財産を多く残したい」という独り言を聞いた、という方の相談を受けることがあります。しかし、介護を理由として確実に多くの財産をもらうためには、「言った言わない」の水掛け論を防ぐために、遺言を作成して証拠化しなければなりません。

口頭での意思表示であっても、お亡くなりになる故人の意思は最大限尊重すべきですが、不利になる相続人にとっては「故人はそんなことは言わないのではないか。」と否定したい気持ちが強くなります。

遺言を作成してもらうとき、自筆証書遺言、秘密証書遺言ですと、有効に遺言を作成するための要件が厳しく、特に、介護をしていた同居の親族にとって有利な内容ともなると、認知症であることをいいことに、無理やり遺言を強要したのではないか」と疑われるおそれもあります。

遺言作成の強要を疑われないためにも、争いになる危険のある遺言を作成するときは、公正証書遺言の作成がお勧めです。特に、介護が必要なほど体力が低下し、認知機能が低下している方にとっては、死後に遺言が無効とされる危険は高いとお考え下さい。

参 考
公正証書遺言の書き方と注意点は、こちらをご覧ください。

公正証書遺言は、自筆証書遺言、秘密証書遺言といった、その他の遺言の形式に比べて、確実性が高く、偽造、改ざんをされにくい点で、最もお勧めの遺言方法です。 遺言書を作成して遺言を残そうと、弁護士、税理士、 ...

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遺言を残した理由を付記する

お亡くなりになったご家族と同居をしておらず、介護を担当しなかった相続人の中には、介護の負担を軽視する人もいます。特に、もらえる財産が少なくなるとなれば、「自分は介護をしなかったが、他の貢献をした」と主張してくることもあります。

そこで、遺言を残すときには、あわせて、介護をした人に有利な内容とした理由を、遺言に付記してもらうようにしてください。遺言とともに、故人からの介護に対する感謝の気持ちが記載されていれば、他の相続人にも納得してもらえる遺言書となります。

同居しておらず、実際の介護の現場を見ていなかった相続人に対して、どれほど献身的な介護をしてくれたかなどの事実が書いてあると、なおよいです。

遺留分に注意する

遺言書を書いてもらうときに注意したいのが、遺留分です。遺留分とは、法定相続人のうち、兄弟姉妹以外に認められた、最低限相続をすることができる割合のことをいいます。

遺留分は、たとえ介護をしていなかったり、お亡くなりになる被相続人の世話を省みなかったりした相続人にも認められます。

遺言書を書いてもらうとき、どれほど介護の努力に感謝をしているからといって、「すべての相続財産を与える」と書いてしまうと、遺留分を侵害しているため、他の相続人から、遺留分減殺請求の争いを起こされることとなります。

参 考
遺留分が認められる割合と計算方法は、こちらをご覧ください。

相続のときに、「相続財産(遺産)をどのように分けるか」については、基本的に、被相続人の意向(生前贈与・遺言)が反映されることとなっています。 被相続人の意向は、「遺言」によって示され、遺言が、民法に定 ...

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相続廃除してもらう

他の相続人が、「介護をしてくれない」というレベルを超えて、被相続人の世話や面倒を全く見ず、あまりにもひどい態度であるときには、他の相続人に対して相続財産を与えない決断をすることも、被相続人の選べる選択肢の1つです。

相続廃除は、被相続人が、生前に家庭裁判所に申立てをするか、遺言に記載することによって行うことができます。例えば、次のようなケースです。

たとえば・・・

  • 相続人が、被相続人を虐待した。
  • 相続人が、被相続人の介護費用を一切負担しなかった(経済的虐待)。
  • 相続人が、著しい非行を行い、家庭のことを一切省みなかった。

単に「介護をしてくれない」というだけにとどまらず、家族として全く助けてくれず、むしろ被相続人に対して損害を及ぼすような相続人に対しては、相続廃除をすることも検討すべきです。

相続廃除されると、相続権がはく奪されるため、相続財産を一切もらうことができず、遺留分すらもらえません。ただし、相続廃除された相続人に子がいた場合には、代襲相続が発生します。

参 考
相続人になれない「相続廃除」「相続欠格」は、こちらをご覧ください。

民法に、相続人になることができると定められている人のことを「法定相続人」といいます。法定相続人は、本来、必ず相続人になることができますし、相続権を侵害されても「遺留分」という考え方で守られています。 ...

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寄与分を主張する方法

介護をしていたことが、相続分において一切考慮されないとすると、介護を献身的に行っていた人が泣き寝入りせざるを得なくなってしまいます。そのため、日本の相続法制では「寄与分」という考え方が認められています。

寄与分とは、被相続人の財産の維持、増加に貢献した相続人に対して、より多くの相続分を認める制度であり、「療養看護」を行うこともまた、寄与分が認められる典型的な類型の1つです。

そこで、寄与分を主張する際に注意しておくべきポイントについて弁護士が解説します。

参 考
寄与分の認められるケースと計算方法は、こちらをご覧ください。

民法に定められた法定相続人・法定相続分の考え方は、一般的に公平な遺産分割の割合であるとされていますが、実際には、法定相続分以上の貢献を主張したい相続人がいることがあります。 法定相続分を越えて、相続財 ...

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寄与分が認められる要件

介護を献身的に行っていた相続人にとって助け舟となる寄与分ですが、介護を行っていれば必ず認められるというわけでは全くありません。

寄与分は、あくまでも相続財産がその人の努力によって増えたことでもらえる財産であり、相続財産(遺産)の維持、増加に貢献していなければならないからです。

特別の寄与 相続人との身分関係に基づいて当然期待されるであろう範囲を超えて、介護が行われていること
無償性 介護の対価として生活費の援助、給与、報酬などの利益を得ていないこと
継続性 介護などの労務提供が、一定期間以上(数年以上など)継続して行われていること
専従性 介護などの労務提供が、片手間で行われた程度のものではなく、負担がかなり重いこと
因果関係 以上の条件を満たす介護の提供によって、相続財産が維持・増加したという関係にあること

以上の要件をご覧いただければわかるとおり、介護によって寄与分を認めてもらうための要件はかなり厳しいといえます。お亡くなりになる方の子であれば当然行うであろう程度の介護では足らず、ヘルパーを頼むほどではない業務を片手間で行っていた程度では、寄与分は認められません。

寄与分と遺言の関係

寄与分を主張したいときに、これと反する遺言があったとき、どちらが優先するのでしょうか。例えば、介護に尽力したものの、遺言はこれに反して、同居していなかった親族に多くの相続財産を与える内容であった場合などです。

遺言の内容が、遺産分割の割合を指定している場合には、寄与分を認めてもらうことができれば、寄与分が遺言に優先します。つまり、遺言があっても、寄与分を主張することができるということです。

ただし、遺言がある場合に寄与分を主張することは、故人の意思に反して争うことになるため、遺産分割協議はなかなかまとまらず、調停・審判に発展する可能性も十分あります。

生前に介護の重い負担を負っていたのであれば、遺言作成時に、遺言を作成する方としっかり話し合いをし、遺言の中に寄与分についても記載をしてもらうことがお勧めです。

寄与分の計算方法

介護を行ったことによる寄与分が認めてもらえるときであっても、寄与分の計算方法は、法律や裁判例などで明確に決まっているわけではありません。

寄与分を主張するときには、相続人側で、どのような介護業務を行ったか、その業務を職業ヘルパーなどに依頼した場合にはどの程度の費用がかかるかなど、寄与分の計算の参考になる資料を集め、証拠化しておいてください。

寄与分の主張方法

寄与分を主張するときは、他の相続人に対して、寄与分を考慮した遺産分割とするよう主張し、遺産分割協議において話し合いをする必要があります。遺産分割協議において、他の全ての相続人が寄与分を認めてくれたら、その内容を遺産分割協議書に記載します。

しかし、寄与分について、相続人全員の合意を取り付けることはなかなか困難です。

これに対して、遺産分割協議で話し合いがまとまらないときは、家庭裁判所に遺産分割調停、遺産分割審判を申し立てて、寄与分を主張します。裁判所で寄与分を争うときに重要な証拠として、例えば次の資料を準備しておいてください。

ポイント

  • 被相続人の診断書、カルテ、看護記録
  • 介護のために仕事を欠勤した記録、そのために控除された給与額
  • 介護に従事した際の業務内容などを示す日記

特に、介護認定を受けるような重度の場合、介護の負担は相当なものであることが予想されますが、相続財産を少しでも減らしたくない他の相続人にとっては、寄与分は認めがたいものです。争いが激化する危険がある場合には、早めに弁護士にご相談ください。

参 考
遺産分割調停の申立てから調停成立までの流れは、こちらをご覧ください。

遺産分割調停とは、相続財産(遺産)の分割方法について、家庭裁判所において、調停委員の関与のうえで話し合いを行うことです。遺産分割協議が、いざ進めると相続人本人間だけでは思ったようにまとまらないとき利用 ...

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相続人以外の介護による寄与が認められる?

ここまで解説してきた介護を行っていた方が相続財産を多くもらう方法は、「相続人」を対象としたものです。寄与分は、相続人にしか認められない制度だからです。

しかし、「長男の妻」による、長男の両親の介護の問題が典型的なように、法定相続人でなくても、介護に尽力し、相続財産から報いを受けるべき場合があります。特に、介護をすべき「長男」が仕事で忙しく、「長男の妻」が介護を全て行っているケースはとても多いです。

2018年に行われた相続法の大改正で、この点の不都合が是正され、相続人でなくても介護による寄与相当の相続財産を得られる可能性のある制度ができました。

この制度によれば、相続人でなくても、次の「親族」の範囲にある人であれば、他の相続人に対して「特別寄与料」という金銭請求ができるようになりました。

ポイント

  • 被相続人の6親等以内の血族
  • 被相続人の3親等以内の血族の配偶者など

(相続放棄した人、相続欠格や相続廃除で相続権を失った相続人は除く)

参 考
2018年法改正で導入される「特別寄与料」は、こちらをご覧ください。

民法において「相続人」と定められている人が、家族の面倒をまったく見ず、むしろ、「相続人」以外の人が、介護などすべての世話をしているというケースは少なくありません。 相続人ではないけれども、介護など一切 ...

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遺産分割は、「相続財産を守る会」にお任せください!

いかがでしたでしょうか?

今回は、介護の負担を多く負ったのに、他の相続人と同じだけの財産しか相続できないことに納得ができない」という不満、疑問について、相続に強い弁護士が解決策をご提案しました。

今回ご提案した、遺言による方法、寄与分を主張する方法のいずれで相続する財産を増やそうとする場合にも、できるだけ早めからの証拠収集、被相続人・相続人の話し合いなどの準備が重要となります。

「相続財産を守る会」では、遺産分割を多く担当した弁護士が、ご相談者の状況を親身にお聞きし、より有利で、より多くの財産を相続できるプランをオーダーメイドでご提案します。

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